1993年にKarl Fulvesが書いたチルドレン向けの手品本。
カード編の本もあるけどこれは日用品とか道具なしで出来るトリックが解説されています。
特別な道具も要らないし簡潔なセリフや見せ方の説明もあるから子どもに限らず手品入門には良い感じの本です。
The Strength Test
演者がくっつけた手を観客が離すことができないという手品。
手品として見せるのにちょっと難しいとこはありますが、うまいこと2段になってるし力ではないように見せる演出もちゃんとしています。
大人がやると力比べから殴り合いに発展する危険性があるので子どもにチャレンジしてほしい手品。
Untangled
紐の結び目が消えます。
錯覚が強い方法ですが、よく考えたらそれで結び目できんよなという感じではあります。
地味なので他に紐を使う手品あるので何かに繋げて演じると良さげ。
Elastic Lock
4本の指に輪ゴムを巻いて蓋をして、指に別の輪ゴムを貫通させます。
指輪とかでもできるやつ。
ある程度動きを誤魔化す必要があるので、そこらへんの匙加減は子どもにはちょっと難しいかもしんないです。
Mystic Spinner
指を擦るとコインが回転するやつ。
Rollaway
ストローを動かす手品。
基本はあれですが、ちょっと動かし方に工夫があります。
Memory Plays Tricks
観客が記憶を改竄される手品です。
現象的には移動なんですが、手法と演出が合っていてとてもいいトリック。
Heavyset
本の上にコップを置いて、そこにハンカチをかけて観客にコップを持ち上げてもらいますが持ち上がりません。
実際やってみるとちょうど良い具合の持ち上がらなさとフェアな印象の見た目であることがわかります。
Static Cling
手のひらにペンがくっつくやつ。3段階。
The Great Escape
紙に開いた穴に紐を通してハンカチ被せて両端をもってもらってからの縄抜け。
これは道具立てがとても良いです。
このおかげで何倍も面白いし不思議なものを見てる感が出ます。
Dating Game
鉛筆と輪ゴムを使ったペンデュラム系の現象。
この手順ではガールフレンドの名前を当てるという演出と手法が解説されていますが、普通に面白い動きをするので幅広く応用できるものです。
Wuffle Tube
筒に通した紐の結び目が消えます。
これはややあやとり感。
A Mind for Figures
電卓トリック。
観客が言った数字の連続が計算結果になるやつです。
Color Sense
観客が選んだクレヨンの色を当てます。
この本の中で子どもに見せるならこれという感じですね。
簡単で見せ方で不思議に見せるものなので、クレヨンが日常にある子どもに是非演じてほしい一作。
Loopy Loop
2本の色違いの輪ゴムのトランスポジション。
面白い仕組みで、ビジュアルにもできるし観客の手でも出来るから慣れた人ならこの原理だけで3フェイズぐらいのルーティンできると思います。
Silk from Nowhere
開いた状態の新聞紙からルクが出てきます。
新聞紙は両面あらため可。
白黒のものから色ついたものが出てくるのでとにかく鮮やか。
Unlisted Numbers
電話のダイヤルを模した4枚の丸い紙があって、それぞれ別の4つ数字が書いてあり、観客が選んだ紙を当てることができます。
この本の中では道具が謎。
クリーンさ的にもちょっと演じるのは難しい手品です。
Pick a Pet
観客から言われた動物を次々に紙に書いていって、その中から観客が選ぶものを予言する手品です。
即席でカードマジック的なことが出来る普通に良い手順。
Catch – No Catch
一本の紐でやるエンドレスチェーン的なやつ。
不思議なものとして見せるのが難しいプロットですが、手順的にも道具的にも8の字のやつより簡単に見せられると思います。
以上18手順。
どれもシンプルな仕掛けで、知識ある人が読んでも色々やり方を考える余地があって楽しい本ではないかと思います。
子どもはどんぐらいでしょうね、小学校以上ぐらいならいけると思いますけどちょっと演じる難しさを感じるのもあるにはあります。
年齢よりも大人が責任と危機感を持って楽しく教えることが重要。
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