by jun | 2018/06/17

手品初めた時に見てないならとりあえずこれを見ろと色んな人に言われましたが、自分はあんまり人に勧めたことないなと思ったので今更ながら感想書きます。
結構スタイルがはっきりしてるから好み別れそうなのにこのDVDを貶してる人あんまり見たことないですし、自分も名盤中の名盤だと思ってます。

何より見てて面白いです。
どのマジックもおしゃれでクールな味付けがされていて、最後に沸かせるオチがあり、観客のリアクションも凄いので真似したくなります。
まあこのDVDの唯一の欠点は、お前その角度からやったら絶対見えてるやろみたいな人が普通に驚いてたりするあたりで、観客にリアルシークレットな何かがありそうです。
Jean-Luc Bertrand監督による映像と編集もばっちばちのキレキレで、デビッドストーンのスタイルにぴったりはまってます。

テーブルを使うレストランとスタンディングでできるカクテルのパートに分かれてて、合計19のルーティンの解説。
カード、コイン、ロープ、シルク、ボトル出し、お札、花とバランスよく入ってるのでもうこれ一本で良いような気がします。

RESTAURANT

テーブルを使うマジックですが、比較的角度に強く、ホッピングとかする人にはもちろん、覚えとくとどこでもできるような手品が多いです。

HERMES

オープニングはビジュアルですぐ終わるやつ!
ということで炎から薔薇が出てきてそれが二本に分裂します。
なんでエルメスなんかは不明ですがおしゃれ感はあります。
手品の人ってお花出すんでしょーというイメージよりちょっとおしゃれに出るので良いです。

GHOST

サッカートリックですが、間違えたカードが当たりのカードに変化して、もう一度デックにカードを戻すと、フォーオブアカインドだけ残って他は消えます。
なんかデビッド・ストーンが1枚になっちゃうやつっていうのもやってたけど、4枚残りのほうが負担も少なくてクリーンで良いですね。
サッカートリック部分をさらっとやるあたりも見事。

BONNETEAU, HiERLiNG

3カードモンテから3枚のカード使ったツイスト現象とカラーチェンジ。
モンテ部分は普通ですが、見せ方はやらしくなくて良いです。
その後さらっと3カードトリックに移行しまして、デックの上にカード乗せるスムーズさとかも気持ち良いですね。
パケット特有の例のカウントとかありますが、テンポとちょっとしたマジカルジェスチャーで見せきっています。
プロダクション前のカードの扱いの自然さとかもすんばらしいです。

ATM

今ATMっていうとカーディストリーでひょこひょこ出すやつがありますが、これはリアルATMで、ナプキンの破片を燃やすとお札に変わるというマジックです。
超シンプル。
流れるような動きでお金出てきて、現実にあるあの機械よりよほどスムーズです。

FLASH CARD

リフルシャッフルしたらぴょこーんと一枚カードが飛び出します。
シャッフルの動きの中で飛び出してくるので、プロダクション的なやらしさもあんまないです。
お客さんの手に滑り込ませるのですが、そのタイミング練習とかも超参考になります。
その前のギャグはデビッド・ストーンだから許されるのであって、絶対マネしちゃいけないやつです。

COiN GLASS

コインが一枚ずつグラスに移動します。ノーエキストラ。
アヘッド具合がとてもよく、うまい感じに手法をばらつかせて追えないようになっています。
その後にワンコインからテーブルに置いてあったパースに変わるおまけつき。
横とかにも人座ってるんですが、空間の使い方が本当にうまいですねこの人。

TRAVELER

オープントラベラーで、ラストにAがKに変化します。
ラストに変化するやつって、「じゃあ違うやつが移動してたんやん」と思われそうですが、これは確実に枚数の変化を示せるので絶妙にそうなりません。
最後もチラ見せしかしませんし、めちゃくちゃ賢い手順だと思います。
これはデビッド・ストーンじゃなく、ヤニッククレティアンさん考案のネタ。

FLASH DECK

フラッシュペーパーからデックのプロダクション。
この動きでデックだけでなくなんでも出せます。
これ本当何回見ても出てきたように見えるのですごいです。

SNOW BALL

カード当てで、これもサッカートリック。
サッカーしてる間に4枚のAが出てきて、その後にカードを聞いてカットすると当たりのカードも出てきます。
結構演じるのが難しいですね。
Aも一気に出てくるわけじゃないので、リアクションに困る人も出てくるかもしれません。
3枚目あたりは間違えてるけどAは揃ってきてるという、なんとも言えない気持ちにさせられる感じあります。

COCKTAIL

ここからはスタンディングで行える手順。
どちらかというとこっちの方が角度にきついのが多いですが、テーブル使わなくていいので演じる機会は多いでしょう。

ONE COiN

ワンコインルーティンです。
大流行しましたね。
YouTubeとかでもこれがベースの動画めっちゃありますし、ここまで影響与えたワンコインルーティンもそうないんじゃないでしょうか。
テンポがよくビジュアルで、隠してるだけには見せない超素敵な手順。

HALLUCiNATiON

ロープマジックです。
1本が2本になったり切れたりつながったり端がなくなったりするやつですが、カードケースから1本のロープを出して始めるところがミソかなと思います。
3本ロープであれば3本で始まって3本で終わってもきれいですが、1本から始めるとあれを見せなくて済むので、その後の手順の不思議さが変わってきます。
あれの扱いも本当にクール。
ロープはこれだけで良いような気がします。

WATCH OUT

コインアクロスでオチは観客の時計にコインが挟まります。
2枚目までの移動はクラシックながら非常にクウォリティが高く、時計オチしなくても十分な感じです。

CROSSED

腕を交差させてぐりって戻すやつ。
小学生のときに流行ったやつですが、あれするところをあれするとマジックになります。
この手の何も使わなくてい良いバーベット的なものはいくらお覚えていても良いですね。

CiG CLEAN

タバコのワイプトクリーンです。
この動きは火ついててもできます。

CARDS

クロースアップ向けのカードマニピュレーション。
たぶんステージ用のより簡単だと思いますが、上下の角度に気をつけないといけないの実践するには時間かかりそう。
出すとこだけならコツつかめばぴょこぴょこ出せます。
個人的には中盤の1枚カード投げてキャッチすると持ってたデックが消えるパートがハイライト。

VOiLE ROUGE

SPONGE

2つのスポンジを使った手順。
テーブルなしで親指も使いませんが、袖をめくった状態から2つ出せます。
分裂という見せ方をしていないのがポイントなのかなと思いました。
一つ一つの動きに無駄がなく、お客さんの手の中で増えるのがクライマックスになる見事な構成。

NAPKiN

ナプキンをハサミで2つに切って、くるくるまるめて広げると復活します。
その後ナプキンからドリンクが入ったコップが出てくるデビッド・ストーンらしいオチ。
ただ古典にプラスしただけじゃなくて、ナプキン調べさせてーを封じるパワーもあります。

BiTE ME

シルク使ってコイン消して最後にボトルが出るやつ。
コイン反対の手に渡す動きってやっぱりシルクが一番理由としては強いですよね。
この手順は綺麗なのですが、欲張りをいうと最後のコイン出しは袖を使わずにシルクから出してほしかったような。
まあそんなことはどうでも良いです。

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