by jun | 2022/12/21

なんで2022年も終わろうとしているのに古の2021年の話をしてるかと言いますと、去年のマジックマーケット冬版がえらい年末にありまして、その商品が届いたのが年明けだったので年末のオブザイヤー記事に載せることが出来ず、本来この記事は今年の頭に書くつもりだったんですけど年初に立てる予定の大半は霧となるのは皆さんと同じで、さすがに2023年に持ち越すのは浦島太郎が過ぎると思って今書き始めている次第です。
去年のブックオブザイヤーには「Inside Out」「カード当てのある生活」「Slights and Insight」「ダリアン・ヴォルフの奇妙な冒険」の4冊を挙げさせていただいたので、それ以外の中から特に良かった昨年のトリックを挙げていこうかと思います。

37 + 1 (ムナカタ・ヒロシ)

マジックマーケット2021冬にて発売されたMental Noteに収録。
現象は演者と観客でやるハイカードバトルの結果が予言されてるというもの。
この2枚のカードは観客が選べるようになっていて、この現象だから出来る巧妙なエキボックとテクニカルな部分のバランスが好みでした。
この作品集はどれもレベル高かったですが、一作選ぶとしたらこの作者にしか作れなそうな手品をということで。

The Premature Failure Ⅰ (園内五果)

こちらもマジックマーケット2022冬で発売されたgrapeに収録されています。
The Premature FailureのタイトルがついたMatching The Cardsが3つ収録されていて甲乙つけがたい出来なのですが、このバージョンはMatching The Cardsの弱点がほぼカバーされていて、コンパクトで捻りもありながらMatching The Cardsの面白さは損なってないのが凄いと思いました。
古典プロットの革新ぶりではぶっちぎり。しかもタイトになってるわけだから超凄い。

Synch (Michal Kociolek)

More Plots & Methods収録。
鬼のDo us I Doです。
現象はSame Position型の演者と観客がカードを当て合うもの。
Michal Kociolekの作品は絶対マニア殺すマンなのと引き換えに難易度が高くなってきてるんですが、これは個人的に丁度良いバランス。

Fogbow (Sylvain Juzan)

Every Card You Takeに収録。
レインボーデックの手順です。
ギャグ風味もありつつ、サトルティがしっかりしてるのでちゃんと手品に見せれて、メンタルセレクションの現象でもあります。
あなたが選んだカードだけ色違いでしたって現象を見せてからレインボーを示すのってそんなに好きじゃないんですけど、少ないセリフでそこを解決してるのが上手いなーと。

Ace Cutting (Ryan Murray)

Natural Card Magic収録。
観客にシャッフルさせられる最強のAce Cutting。
原理的にはどうとでも出来るわけですが、プレゼンテーションもよく考えられて完璧でした。
この作品集はとある原理の話なのでこれだけってことはないんですが、解説含めとても良かったので選出。
これ日本語版出たので絶対読んだ方がええですよ。

Discarding Aces (Iñaki Zabaletta)

Who is Iñaki Zabaletta?に収録。
現象はSpectator Finds Acesです。
通じてのものとは違って観客がカードを4枚まで減らしてその4枚がAという見せ方ができます。
使われてる技法は色々可能性ありそうですが、この作品は特に上手いこと使ってる気がします。

Three Coin Monte (Avi Yap)

Styloに収録。
ギミックコインを有効活用したコインのモンテ。
入れ替わったり変化したりというのをまったり見せれるのが好き。
Avi YapはMonarchも良かったけどビジュアルさ以外のとこで面白いコインマジックが好みということもありこっちを選びました。

The Blank Thought Deck (Peter Kane)

Combined Card Sessions 日本語版で初めて読めました。
オールブランクからレギュラーデックに戻る手順です。
コールカードの現象である点も好みですし、ブランクカードが普通のカードになる演出も説得力があり、同種のトリックと比べても頭1つ抜けてると思います。
この本読んでPeter Kaneの評価をあらためた人は多いと思いますが、この一作だけでもそれぐらいのパワーがある。

Memory Phantorm (Patrick Redford)

Sleightly Out of Order収録作。
観客の記憶をどうこうする系の演出で、現象としては観客が覚えたはずのないカードを覚えてしまうというもの。
演出も手法も超良かった。
全体としては前作のTemporarily Out of Orderの方が粒揃いな気はするけど、この作品だけでも十分満足。

んなわけで、2021年は良い手品がたくさんあったなーという話でした。
それでは皆様よいお年を。

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