形式は1巻と同じで、テーブル使うのと使わないの、何個かずつ解説されています。
2感の方はセオリーパートのみ日本語字幕が選べるようになって、プロ向けの内容ではありますが、拍手のもらい方とか演技論の部分は勉強になりました。
デビッド・ストーン的にはネタ的にも1巻よりこっちの方がプロ仕様という感じみたいです。
確かに難易度は上がっていますが、その分以上に効果あるルーティンばかり。
RESTAURANT
テーブル使うルーティン。
CA$H CA$H
カードを自由に4枚選んでもらってテーブルに置くと、それぞれのカードの下にコインが現れています。
デビッド・ストーンはこれ系の複数枚出しめっちゃうまいですが、苦手なのですよね。
これできたらマトリックスとかにウルトラスムーズに移行できると思うものの、なかなか一枚ずついってくれません。
がんばりましょう。
DUNCAN
フラッシュペーパーからの金魚プロダクション。
金魚ちゃんにも優しい手順だと思います。
おまけで金魚を飲むやつも解説してますが、あれはなんぼ実際には飲んでないと言っても飲んで終わらすのは後味悪すぎるのでなかなかやる機会ありません。
RESET
A4枚K4枚のリセット。
デビッド・ストーンって結構パケットトリック好きですよね。
このリセットは最初に8枚見せるんじゃなくて、4枚のAだけ見せてそれが変わっていく方式です。
たしか松田さんの本のレビューでも書きましたが、自分はこの方式の方がすり替えた感がなくて好きで、ポケットから出てくるのもリアル入れ替わりを見た後だとアンフェア感もありません。
リセット後にごにょごにょしなくていいのも高ポイント。
デビッド・ストーンらしいスタイリッシュなカードの扱いで、なんかこれに関してはイキってくるくる回すのが不思議に見えるかもと思えます。いや、イキってないからいいんでしょうけど。
COCOON
4枚のコインプロダクション。
なんかワンコインルーティンみたいなのやるのかなーって思ったらテーブルに4枚揃っちゃってるみたいなおしゃれ手順。
MISGLASS
カードアンダーザグラス。
サッカートリック風にはなりますが、カード一枚覚えてもらうだけでいいので強いです。
デビッド・ストーンはサッカートリックをやらしくなく見せれますが、広げたカードに注目させつつあんまりドヤ感も出さないのは結構難しいバランスで。
SOUBOCK
コースターの中からお札が出てきます。
演技では出現だけですが、番号控えたお札やサインしたお札が消えてコースターの中から出てくるということもできます。
ワイルド系手品なのでさらっと出すぐらいの感じのほうがいいでしょうか。
これめっちゃ好きで、このDVDの中だと一番やってるかもしれません。
ENCORE
ナプキンでコインをバニッシュ。
ナプキンからボトルが出てきて、次は靴が片方、さらにもう片方とリズムよく出てきます。
これやるのには場所的な条件が揃ってればボトルを持ち運ぶ必要はありません。
COCKTAIL
テーブルなしのスタンディングで行うマジック。
FRENCH KiSS
選んだカードをデックに戻し、指を鳴らすと一枚出てきて、それを足にこすりつけると消えて、口の中から出てきます。
今だとシンリムのお家芸みたいになってるあれですね。
ちなみにこのDVDではやってませんが、ショーの映像だと口から出たカードをジップロックに入れてお客さんに渡していて、そこからシンリムのあれになります。
SAMCARD
スナップチェンジのバリエーション。
演技ではやってるオサレフォールスカットの解説はありませんでした。
そこまで難しくないのですが、当時は上から見たり横から見たりしながら真似っこしたものです。
このフォールスカットはトップが一旦埋もれたように見えて、どのパケットにも動きがあるのでいい感じに混ざったように見えます。
混ざったように見えなくてもトップは追われにくいです。
CiG COIN
コインとタバコのトランスポジション。
なんでタバコ使うって言ってんのにコインばっか見ちゃうんでしょうね。
セリフなしの演技でも完全にひっかかります。
手法自体は難しくないのですが、このレベルで誘導するにはかなり動きを統御しないと難しそう。
MULBERRY
このDVD3回目の4枚コインプロダクション。
個人的には一番これが好きです。
テーブル使わなくていいってものあるんですが、サトルティが見事すぎます。
BiLLSWiTCH
かなりクラシックなビルスイッチ。
かなりリズムを意識してやってるようで、拍とかはかりながらやってそう。
じっくりあらためて、折りきったらすぐに広げて変わった感を出すイメージでしょうか。
RiNG BOX
指輪を借りて、お客さんに鍵のかかった箱を持ってもらいます。
指輪を手で叩くと鍵に変わって、その鍵で箱を開けると中から指輪が出てきます。
素晴らしい手順ですね。
ネストボックスでしたっけ、あれの100点の使い方だと思います。
指輪、箱、鍵、になんの矛盾もありませんし、リングフライトよりお客さんの指輪傷つけるリスクも低いです。
WiLLiAM
指を鳴らすと一番上に上がってくる、のが失敗しますが、いつのまにかデックが全部表向きになっていて、真ん中でお客さんのカードだけが裏向きになっています。
ほぼセルフワーキングでできます。
ただ、アンビシャスカードをサッカートリック風にして、カードのツイストがオチというのもよーわからんといえばよーわからんです。
GUESS CARD
名刺の裏に観客の財布の中に入ってる金額を予言して書いて当たるというマジックです。
原理的には古典のものですが、名刺を渡すという目的が果たせるようになってます。
この手順だけでなく、セオリーではいかに仕事やチップをもらうかという部分が広く解説されています。
なかなかにリアルな話で、リアルシークレットとはそういうことかと思いましたが、どの手順も拍手しやすく記憶に残りやすいものばかりです。
こうやって書いてるとよくわかりますが、現象を言葉で説明しやすいのですね。
説明しやすいマジックが良くて説明し辛いマジックがだめということではなく、お客さんと短時間しか絡めない場ではそういうハイコンセプトな手品は非常に効果的だと思います。
たまにキャラ依存系のものもありますが、手法的にはかなり洗練されてるのでこれだけ研究しててもかなり手品がうまくなるんじゃないでしょうか。
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