水沢克也さんは昔大阪のマジックバーでパフォーマンスしていたことがあって、どのマジックもめちゃくちゃ面白い人でしたが、中でも一番衝撃を受けたのはタバコのマジックでした。
物の性質上、現象はバニッシュとプロダクションの繰り返しなのですけども、消し方は毎回違うので不思議ですし、出てくる場所もバラエティに富んでいて全く飽きません。
このDVDは水沢さんが現場で演じていたルーティンがフルで解説されています。
タバコのマジックは歴史が古く、ここで使われてる技法自体は既存のものになります。
その細かなコツを解説し、それをどう組み合わせてルーティンにするかというのががっつり語られています。
フレンチドロップ製のDVDでは珍しい形式ですね。
水沢克也さんといえばスタイリッシュなイメージがありますが、演技自体はスローです。改めや現象の確認をしっかり見せる人で、そういう見せ方はキャラに依存しないので万人が身につけやすいです。
演技パートはストリートや居酒屋みたいなとこで行われていて、パフォーマンスのリズム等も非常に参考になります。
ルーティンは1本のタバコを使って消失と出現、ちぎったタバコの復活、火をつけて消失と出現、最後は火がついたタバコが元のタバコに戻るという綺麗な形です。
それぞれのバニッシュやプロダクションは単体でも機能するものですが、徐々に不可能性は上がり、後半にいくに連れて盛り上がるよう構成されています。
今は禁煙したのもありますしタバコ吸えるとこも少なくなってきたので火をつけない状態で出来るやつしかやることないですけど、火をつけない前半のルーティンでも十分。
解説でもどこでやめても良いと言われている通り、段々テンションが上がるルーティンは途中で切ってもオチになるのでありがたいです。
このDVDの売りはタバコ手品のヤバ技法であるタンギングが解説されているところで、日本語で教えてくれるので危ないこともちょっとだけ安心して練習することができます。
これはタバコならではの技法で、マスターすればなんでもありの無敵状態になれるので必死に練習しました。
ルーティンの他にもタバコが変な動きする「跳ね返すよ〜」や火のついたタバコを体につける「熱くないよ〜」などの小ネタや、ジッポのフラリッシュなどが解説されています。
ガチルーティンの中にふざけた小ネタを盛り込んでくるのが水沢さんの信用できるあたりで、DVDの作りにもそれが反映されていてとても良かったです。
タバコのマジックはこれ買えばOK!だと思っていたのですが、なんか「FOCUS」のDVDに意味わからんタバコの演技映像がついていて、それがめっちゃ意味わからん不思議なので、どっかで解説されるのを楽しみにしております。
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