by jun | 2025/03/09

マジックマーケット2023冬にて発売されたムナカタヒロシさんのレクチャーノートで、ワンアヘッドを使った3段階予言のアプローチが解説されています。
専用の機材を使わずメモ帳とペンだけで行えるカジュアルな方法で、演者の負担も少ないシンプルな解決法です。
従来の予言をまとめて一緒くたにする方法を「観客に不親切」とし、より明確に予言を示せるようになっているのですが、まず問題意識の持ち方が正しく言語化されていて、これが書かれている序文だけでも大いに読む価値があるでしょう。
既存の手法の何がどう問題なのかを徹底的に考えることが優れた手法を産むことがよくわかります。

この手法はあらゆる予言に応用できるものですが、解説されているカードマジックの手順も素晴らしかったです。
単純にフォースが使えるカードマジックが便利だからというだけでなく、3段階の予言それぞれにトランプの特性が使われており、段階的に見せる予言としての盛り上げの作り方としてもとても上手くいってます。
トランプという素材で統一することでこの手の予言で気になる「その都度予言見せたらええやん」問題もクリアになりますし、こういう演目で重要な演技についてもしっかり解説されています。
また、フォースに使えるスイッチ技法の解説もあり、これがまたトリックにマッチしたディセプティブなもので良かったです。

さて、この手順だけでも十分価値のあるものなのですが、応用例として解説されている”Three Witches Prophecy”には更に痺れました。この手順をやりたくてMental Lyricを考え始めたというだけあってルーティンとして完璧だったからです。
これはMental Lyricをとある近年の傑作トリックに繋げるアイデアなのですが、そのトリックのポテンシャルをがっつり引き出すような一連のルーティンになっています。
本書ではそのトリック自体の解説はされていませんが、知ってる人なら絶対に繋げて演じたくなりますし、Three Witches Prophecyを読めばなおさら今から学ぶ価値があると言えるでしょう。

3段階予言に幅広く使えるテクニックと実用的でオリジナリティの高い作品、更なる応用例まで解説されており、一つのテーマを扱ったレクチャーノートとして申し分ないクウォリティです。とてもおすすめ。

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