北欧の10人のマジシャンが集まって21作品解説しています。
トムストーンとヨーキムソルバーグ目当てで購入しましたが、他の方もかなり面白かった記憶があり、久々に見てもとても楽しいものばかりでした。
数が多いのでそれぞれざっくり紹介させていただきます。
Axel Adlercreutz
The Self Bending Straw
ストローがにゅーーっと曲がります。
軽い工作いります。
日用品使うマジックで即席でできないのどうなんと思いますが、作ってしまえば何回でもできますし、じっくり見られてもたぶん大丈夫。
加工も道具が必要なのでバーマジシャン以外にはなかなか使い所難しい気はします。
Circle Vanish
片手でやるコインバニッシュ。
演技では3flyの3枚目で使ってました。
手の形が変わらずその場所から消えるので、移動系の現象には強そう。
原理は単純でもやってみると意外と綺麗にいきません。
Two rope & ring moves
リング&ロープの手順。
指輪と紐のリング&ストリングはよくやるのですが、大きいリングとロープの手順はあんま知らないのでためになりました。
大きいリングならではのサトルティが見事。
Erik Nordvall
Memoradix
観客にシャッフルさせて、3枚のカードを当て、最後はデックがオーダーに戻る手順。
めちゃくちゃ不思議で、割と長くかかる作業が必要なのですが、演技では笑いも交えながらやっていてそこらへんの演じ方も参考になります。
「手品というのは手が一つに口が三つでー」というのあんまりピンときてませんけど、こういうマジックに関しては本当にお喋り大事。
The Real Green Shuffle
レナートグリーンのフォールスシャッフルの変形。
音も中々リアルで、シャッフル前後にカットしなくて良いのが便利です。
自分はハインシュタインシャッフルに落ち着きましたが、ベンジャミンアールやアルスさんのようなグリーンシャッフル影響下のものも最近いいなと思っていてこれも少し練習中。
Johan Stahl
Sleeveless Sleeving
袖なし状態のスリービング。
演技ではペンを消してますが、袖まくってるのにパーフェクトに消えます。
サトルティ的には完璧じゃないでしょうか。
Sleeveless & Purseless
パースフレームとペンの手順。
ペンとコインとかパースフレームとコインはよくありますが、パースフレームとペン。
道具の組み合わせは謎ですがスリービングの気配もないし出来る余地もなさそうにみえるのでとても不思議です。
ペン1本消すだけより他のものと組み合わせて構成すれば絶対追えなくなると思います。
Jonas Ljung
Forced Will
3点の小物をお客さんがどうやって動かして配置するかが予言されております。
割と演者が指示するのでどうかなと思いますが、予言を文章で示すので不思議さがある感じ。
日本語だとちょっと不自然になりそうではありますが。
Joachim Solberg
JS Card Control、Double Lift、Top Change
出ましたヨーキムソルバーグ。
トリックの解説はありませんが、こういう人はここら辺の基礎がえぐいので学びましょう。
コントロールはシャッフルするタイプ。
最近何もしてないように見せるコントロールよりこっちの方がいい場面も多いよなと思い始めてまして、例えばカード当てだったら絶対混ぜた方が不思議です。
一旦トップコントロールしてからじゃなくて、シャッフルしながらトップに持ってくる方法いくつか持っておいた方が良いですね。
ダブルリフトはめくり方よりチェンジ方がメイン。
ビジュアルすぎず、リプレイスメント感のない感じで不思議です。
トップチェンジはサインドカードっぽい演出のマジックで使ってました。
トップチェンジが自然にできるとこんなんもできるよっつーいい紹介だったと思います。
Anders Moden
Cherry Blossom
さくらんぼを食べた口から瓶が出てきます。
不思議だけど角度に弱い上にキモい!
Tim Star
Ace routine
ストップかけたとこの4枚がエースに変わって、エースが1枚ずつ消えて、箱に入れたデックも全部消えます。
かっちりしたコンテストアクトみたいな流れで素晴らしいです。
テクニックも間違いなく、とにかく不思議。
特にエースが消えていくとこがめっちゃ好き。
Micke Askernas
Display Bend
スプーン曲げ。
今の目で見ると触りすぎ隠しすぎな感じはしてしまいます。
表情など参考にしていきたいです。
Askernas Retention Pass
コインのリテンション。
なんかスポンジボールでありそうな動きです。
最近リテンションバニッシュ何かに固めたいなと思ってるので候補の一つとして。
ただスポンジよりも動きが無駄に見えてしまう感じは否めません。
Tom Stone
Redneck Remedy
あのボトルとコップが移動するやつにシルクを織り交ぜた手順。
あれ何回もやると察せられそうですが、シルク結んでそれが移動したりコップに入ったりしてビジュアルだし仕掛け知ってても不思議な感じに。
持ってないのでできませんが、とても面白いのでなんかもうちょいちっこい道具でできないものかと思案中です。
Gap Drive
肘の裏からコインを飛ばしてキャッチする技法。
解説されてからも飛ばしてるようには全く見えないです。
Clink Catch
肘にコイン乗っけて投げてキャッチするとコインの音がするのにキャンディとかに変わります。
原理が簡単なだけにうまく見せるのが大変そう。
複数枚使うコインマジックのオチに使いたいものです。素晴らしい。
Tomas Blomberg
Time After Time
めちゃくちゃ不思議なカード当て。
解説聞いてやってみたらできたけど原理は謎。
3人にカード選んでもらって3つにカットしてもらい、それぞれ好きな数字の枚数分のカードを配ってもらいます。
3人のパケットを入れ替えて、さっきの数字の数だけ配るとそれぞれのカードが出てきます。
頭悪いので解説聞いても理屈がさっぱり。
でもやったらできます。ほとんど演者がカードに触りませんが、3人のお客さんにカードを数えさせるのはなかなか怖い。
おマニアさん相手にはかなりいいと思います。
覚えてたら今度オフ会でやります。
というわけで21のネタ全部とは言いませんが、かなりの割合で楽しいネタだったと思います。
素材も豊富なら演じ方もそれぞれで、こういう形式のオムニバスもっと色々見たいですね。
個人的ベストはAce routine 、Sleeveless Sleeving 、Time After Time、Clink Catchあたり。
どれもまだ全くできませんが。
Time After Timeなんか覚えたらいいだけなのになかなか覚えられないこの頭の悪さを10人のマジシャンにどうにかしてほしい
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