by jun | 2018/06/03


アンディグラッドウィンさんジョシュアジェイとVanishingやってるぐらいの印象でどんな手品する人かあんま知らんかったんですがFool Usで風船の中に入って面白いことやってる人でした。

あとマスタープッシュオフのDVDの人ですね。
あのDVDはジョシュアジェイとベンジャミンアールが推薦コメント出してますが、PV見る限り彼らが使ってる方法とは違い、個人的に好みな方法ではなかったのでスルーしてました。

今回のレクチャーはネタ解説は少なめで、プロとしてどうすべきかみたいな内容が多いです。
なんかiPadとKeynoteみたいなやつでプレゼンスタイルで喋っててわかりやすかった気がします。

プロ向け話の中で、特に多かったのはネット戦略の話でした。
とりあえず彼のウェブサイトを見てみましょう。

Andi Gladwin – Close-up Magician

めっっちゃお金かかってそうです。
illusionist.co.ukのドメインだけでおいくらなのでしょうか。

見ればわかる通り、営業メインのマジシャンは信頼できるデザイナーとエンジニアに頼んでこのクウォリティのサイトを作るべきでしょう。
最近どんなジャンルのプロでもtwitterかFacebookだけを使っていて、それは協力なツールなのですがSNSは検索に非常に弱い媒体なので、一個大きな窓口としてウェブサイトは絶対にあったほうがいいです。
アンディさんもSEO対策の話をされていて、なんで手品のDVD見て仕事に近い話を聞かされにゃいかんのだと思いましたが、検索上位に表示されることも、クリックされて印象に残るサイトであることも結構大事だと思います。

彼のサイトのこだわりについても結構長い時間語られていて、仕事を受けるマジシャンが作るサイトとして理にかなってるものでした。
ぱっと見でわかるのは、お客さんのリアクション写真の多さですね。
みんなええ顔しすぎやろって感じの良い顔揃いです。
難しそうな顔をしたおじさんが難しい顔で手品してる写真が延々貼ってるサイトとかは名刺代わりにはなりますが、パーティーに呼びたいかと言われると微妙なところだったりします。
「私(私の手品)は人にどう思われているか」というのは、自分で書いた自己紹介よりもわかりやすいです。
まあでもこういうのも加減が難しくて、アメリカの手品のDVDのトレーラーでもだいたいお客さんのリアクションが写ってばっかで何の手品かもよくわからんのがあったりしますし、ある程度私はこういうものでございみたいなのを自分で適度に持ち上げる文章とかも必要かと思います。
トップページに載せる文章量は少ないほうがいいと思ってて、英語のサイト真似してあるゾーンを文字で埋め尽くしたりすると結構ださくなります。
うまく間隔取りながら写真と交互に文章入れて、かつ文章が写真の説明になりすぎない感じがクールではないでしょうか。

アンディさんのサイトはデザイン的には文句つけようがないですが、あえてアドバイスするとしたら、スマートフォン対応ですかね。
トップの写真と真ん中の動画がレスポンシブになっていません。
そのせいでスクロールするごとに横に揺れるので割と下までいくのが辛く、途中で離脱する人が結構出ると思います。

ちなみにこのレクチャーの回の司会はジョシュアジェイなのですが、彼のサイトは本当に素敵です。
Six Impossible Things

一時期流行ったパララックスというやつで、スクロールするといろんな仕掛けが動いてきます。
マジシャンだからなんかサイトも仕掛けにしたい!というのは中途半端にやると結構しょぼく見えるので、やるならこのレベルでという良い例だと思いました。

というわけで手品パートです。

Fireworks card routine

3人の観客に1枚ずつカードを選んでもらって、コレクター、3枚のカードの消失、出現、最後は3枚のカードを残してデック消失というルーティンです。
角度に強い手法ばかりが使われていて、テーブルなしで囲まれた状態でもできます。
コレクターの後にカード示す部分が全員に見えにくいかなとは思いましたけども、角度強くて即席でできるやつはなんぼでも覚えておきたいものです。

いきなり3人にカード引かせるって重たい気もしないではないですが、これだけルーティン化してると枚数の増加が強さにつながる気がしますし、彼のキャラクター的にお客さんと満遍なくコミュニケーションを取ろうという感じなのかなと思いました。

Pick Pocket Biddles

いわゆるビドルトリックですが、候補になるカードは4枚。
そんでお客さんに数えてもらうと3枚になってて、選ばれたカードはポケットから。
さらに候補のカードが選ばれたカードのフォーオブアカインドになってるおまけつき。

スリの演出で演じられておりましたが、まずポケットから出現させることでテーブルが不要になり、意味がよくわからない真ん中で分けるところも不要になりました。
んじゃあどうやってこっそりアレするのかという部分ですが、これが直接的ながら巧みな方法で、本当に4枚渡したように見えます。

Monte Python

3カードモンテで、これもあんまりテーブルを使いません。
最後だけテーブルに置いて、あたりのカードとハズレのカード2枚が1to2トランスポジションするというオチです。

あと、当てものゲーム的な演出は控えめで、あたりと思われるカードを突き出した状態で見せているので、単純な移動現象っぽく見せててやらしくない感じでした。
使われてる手法は騙し船形式というか、結構楽しい感じのやつです。
次のフェイズとの連携も取れてて、オチもゲームから離れた感じの手品感あるものだし、好みのルーティンでした。

Pocket Mule

ポケットに全部のカードを入れて、好きなカードを言ってもらいます。
ポケットからそのカード取り出しまーすって言って全部のカードを取り出すジョークを言って、ちょっとごにょごにょしたあと反対のポケットから出てきます。

ちょっとごにょごにょをちょっとごにょごにょしてないように見せるのが勝負の手品です。
一段目のジョークが受ければごにょごにょはかなり誤魔化せますし、3flyの最後のやつとか、手続き上ギャグで誤魔化す必要があるようなシーンの笑わせ方って大事だなと思います。
でもあれってどんなテンションでやるのが正解なのかイマイチわかってなくて、よく考えたらお客さんのツッコミがないとクライマックスに進めないってかなり怖いですね。
自分で冗談ですって明かすのも悲しい気持ちになりますし、そういう意味でアンディさんのキャラって絶妙な感じだと思いました。
コミカルにもシリアスにも振れられる人は羨ましいものです。

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