by jun | 2018/07/11

数々の輪ゴムマジックを発表しているジョーラインドフライシュによる輪ゴムのルーティンです。
動画でほぼフルの演技見れます。

輪ゴムのリンクから始まり、ちぎって結び目が移動するロープマジックのような現象の後、結び目完全復活という流れ。
ノーギミックで行えます。

まずリンク現象から入れるというのが良いですね。
輪ゴムマジックのリンク現象は何かしらセットが必要なものが多く、人前でその状態にどうやって持っていくねんみたいなものあるのですが、これはクリーンにあらためた直後に無意味っぽい動きは最小限でリンクします。
リンクの説得力もなかなかのもので、ダンハーランのリンキングラバーバンドからあの形に移行するよりも指先で持ってるところに違和感がありません。
リンキングラバーバンドはもちろん傑作なのですが、ノーセットで行えるようにしたことと、いきなりあの形で見せることで指離せや感もなくなったので数ある改案の中でもなかなかの戦闘力ではないでしょうか。
ビジュアルなアンリンクまでもスムーズに行える流れですし、レギュラーでやるリンク/アンリンクとしてもかなり打点高いと思います。

続いてちぎった輪ゴムの復活から結び目がなんやかんやなるフェイズ。
ちぎって復活のパートはちょっと微妙だったりするんですが、全編「ちぎっても復活するスポットがある」という体で演技が進むので、リンクパートをちゃんと見せてちゃんと演出すればいい感じになると思います。
まあその後ちゃんとちぎってもらってから復活するので、ここは説得力に欠けてても大丈夫って感じでしょうか。
結び目使ったパートは素敵で、輪ゴムの特性を上手く活かしてロープマジックではできないビジュアルな出現が可能です。
輪ゴムの特性を活かしすぎてて若干危うい感じもあるのですが、そこはワンアクション入れてそう思われないような工夫もあります。
結び目取れて出てきてというのが3回続くので、手でくっつけるやつと息で出てくるやつの2回で良いような気はしますね。

ラストの観客参加型の完全復活フェイズは結構ワイルドなあれを使いますが、結び目結び目言うマジックが前にあるので、そこを持ってもらうことで説得力はキープする感じです。
欲を言えばお客さんの手に残る形で終われれば一番なのですけど、すぐ調べてもらえるので欲張りすぎはよくありません。バシーンやってお客さんの指にダメージ与えてもあれですし。

んなわけで、ノーギミック輪ゴムだけで行うルーティンとしては現象も多岐に渡ってるしビジュアルだし即興でできるし、なかなか強いのではないかなと思います。
移動現象がないので、切れて復活とこじつけてなんか適当に組み込むのもいいかもしれません。

ちなみにDVDのふざけたアートワークの元ネタは2008年公開の映画「ジャンパー」のポスターだったりします。

映画のジャンパーは結構不評で作られる予定だった続編がおじゃんになったりしたのですが、個人的にはかなり好きな映画で、2008年にしたら映像も頑張っていて瞬間移動の見せ方とかかなりよかったと思うのですね。
せっかくパロディにするならジョーラインドフライシュさんにはこのDVDの中で瞬間移動的な現象も入れてほしかったところではあります。

映画としての続編は叶わなかったのですが、なぜか最近になってテレビシリーズ化が決定して、タイトルは原作の続編タイトルである「Impulse」。監督と制作は映画作ったダグリーマンさんがやることになって、「映画はうまくいかなかったけど今度こそは!!!」みたいな気合いを見せています。
ジョーラインドフライシュさんも輪ゴムのテレビシリーズ化してほしいですね。

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