by jun | 2018/03/24

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ATT8巻、ポールガートナー先生の登場です。
たっぷり166分もあり、映画「6才のボクが大人になるまで」と同じ時間です。

Steel & Silver

鉄球を使ったカップ&ボール。
音がするからこっそりロードできないという縛りゲー。めっちゃ不思議。
オチのでかい鉄球とかなんで音しないの!
と思って解説見たらものすごく考え抜かれた手順でした。
カップアンドボールって普通のでも練習したらもろもろの基礎が身につきそうだけどなかなかハードルが高そうで一生憧れのまま終わりそう。
この鉄球バージョンの考え方とかも色々活かせそうです。
どの程度大きい動きなら怪しくないかとか、それをやるタイミングとか、それをうまく一手先に繋げるとか、大変勉強になりました。

Familiar Ring

指輪を使うコインズアクロス。
指輪の方にコインが移動していきます。
オチはポケットに入れたはずの指輪が、コインと入れ替わって観客の手の中のコインが増えるというもの。
4枚使って3枚まで同じ移動法なので、単調なところに難解なオチがつく印象です。
最近このプロットに興味があって色んな人の見てますが、指輪はずっと観客の手に握られてる体のやつが好きっぽいです。
クラシカルな移動法自体は好みなのですが。

Those Are The Aces

観客参加型のエースオープナーから、選ばれたカードをその中に加えて、それが消えてデックの中から表向きで出てくるという現象。
もう一度やると今度はエースがデックの中から出てきて、エースのはずのカードが全部別のカードに変わってます。
観客の手の中で起こる現象は強いです。
ラストは関係ないカードが4枚出てくるので、選ばれたカードのフォーカードにしても良さそう。
クラシックフォースについての解説もあり、あんまり露骨に広げずタイミング勝負でやっててさすがでした。
リズム感大事そう。

Library Card

ブックテストとカード当てを合わせたような手順です。
ページ数とカードを覚えてもらって、本にデックを弾くとそのページにカードが入ります。
原理も知らなかったけど演出も楽しいです。
カード入れる時にページをパラパラするのはお客さんなのでかなりインパクトあります。

Copper & Silver Thru Handkerchief

2種類のコインでやるハンカチの貫通。
2枚使うならではのサトルティもあるし、こういうのは覚えておきたいものですね。
ハンカチは観客に端っこを持っていてもらえるので楽しいです。
出すより入れる方の音の効果がすごい良いです。
コインでもカードでも他のアイテムの組み合わせ方がおもろいっす。

Twenty One

カードの数字の合計が21になったら勝ちのゲームで、4枚目で21を超えますが、カードを表向きにすると4Aに変わる手順。
わりと直接的なようでいて覚えるのが大変そうなやつです。
ここでワンハンドトップパームの解説があるので、それ用の手品かもしれません。
前オフ会でワンハンドトップパームの話題になって、練習しようと言いつつわす

Unshuffled

ガートナーと言えばアンシャッフルド、アンシャッフルドといえばガートナー。
カードの側面に書かれた8つのUnshuffledの文字がシャッフルする度に減っていって、最後には一つの大きななUnshuffledの文字に。
更にカードを広げると綺麗に1〜13まで揃っていて、もう一度カードを揃えるとUnshuffledの文字が選ばれたカードの文字に変わります。

売りネタですが解説されてます。
解説見れば日本語でも作れますので頑張りたいところです。
頑張りが必要なフェローシャッフルについてもじっくり解説されており、達人の技を堪能できます。
あとガートナーさんも緊張することがあるらしく、手が震えた時の簡単な対処法も解説されてました。

Fool Usでやったもう一回別の文字に変わるバージョンは最近発売されました。

この動画最初に見た時は、さすがにペンテラさんはこのネタ知ってるし騙せんだろと半笑いだったのですが、大オチがあってぎょえええってなりました。

このマジックを作る過程の話をガートナーさんがブログに書いてて、それをスクリプトマヌーヴァが訳した記事があります。
読むと予想以上に大変な感じで作られたもののようで感動が増しました。

ポール・ガートナーがペン&テラーを騙すまで(1/3) | スクリプト・マヌーヴァ

Obvious, Interesting. Amazing

カードを1枚見て覚えてもらい、デック全体を手で押さえてもらいます。
カードを当て、デックを広げると選ばれたカードが一枚表向きに、裏の色も変わってます。

トリック自体よりも、段階ごとに別の現象が起こる演技の仕方にさすがという感じがありました。
最初はわくわく感で、少し意外なことが起きて、オチでどーんというやつ。
この手の現象って後から考えたは「カードさえわかってれば裏の色が変わってるのも別に不思議じゃないな」と思われそうですが、カード当てにすることと、段階の踏み方でそこを回避しています。

The 4 King Surprise

選んだカードを当てようとしますが4回失敗します。
4枚のカードを見ると、当たりのカードとフォーオブアカインドに変化しています。

スイッチの部分が賢いです。
1枚ずつ4枚変えるとなるとこれ以外にないかも。
ある種の面倒なセットが必要なのですが、その方法を解説してくれてるので助かります。
マジシャンズチョイスの方法も面白いです。

Card Routine

カードを2枚当てるルーティン。
1枚目は予言の色違いカードで当たり、2枚目は観客が見えないカードを投げで壁を見ると壁に貼り付いています。

フォースしてなんでもあり状態の無敵マンになった時、どうやってそのカードを当てるかというので人柄が出ておもろいなと思います。
どうせ無敵マンなので言い当てるだけだともったいない気がしますし、壁があるんだから壁に貼ればよいです。

2枚のカードを当てるという流れでやってこそじわじわ不思議さが来るルーティンで、質量保存の法則が無視されてないのも好印象でした。

Tripple-Die-Lemma

サイコロと帽子とストローでカップアンドボール的なルーティン。
演技のみですが、鉄球カップアンドボールの解説でだいたいいけると思います。
オチは帽子ならではの巨大なサイコロ出してておもろかったです。
なんか小さいシルクハットのおもちゃとかでカップアンドボールやってもおもろそうですね。

というわけで大変なボリュームのDVDでした。
技法の解説をじっくりねっとりやってくれるのは嬉しいですね。
個人的ベストはUnshuffledとLibrary Card。

全体的に観客参加型のが多く、やってみたいのが色々ありました。
良い意味でマニア向けに走りすぎてないというか、これぐらいのバランスってATTでもあんまないので面白かったです。
200回目ぐらいのカップアンドボールやってみたいという気持ちにもなりました。
気持ち大事だと思いますが、200回目にもなるとさすがに行動の伴いが欲しいところです。

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