by jun | 2020/01/23

最近発売されたCarlos Vaqueraさんの作品集。
Vanishing Incのお仕事で、Principiaと同じようなフッカフカ造本になっています。

カードマジック中心にかなりの数解説されておりまして、基本的にはクラシックのハンドリングを凝ったようなものが多いですが、アクロバティックでビジュアルな現象も入っていてかなり好みの範囲が被る本でした。
とても面白くて練習しがいのある手順も多いし、手を動かすたびにその良く出来てるっぷりに気付くのが楽しかったです。

The Queens’ Shadows

クイーンが移動したり増えたり4枚のエースも出てきたり、Shadowの演出が素敵なトリック。
カードの動き自体はよくあるものですが、随所にこだわりと工夫が見られるかっちょいいハンドリングです。

A Fine New Trick

2枚のカードの交換現象から2枚とも別のカードに変わります。
タイトルと演出はスペイン語だと何かにかかってるみたいですが、メモリーテスト的な演出でも使えるトリックです。
表向きのセットも不要なので軽く演じられます。

Franco

Topsy Turvey的なトライアンフ。
エース4枚出すだけじゃなく、観客にもカードを選んでもらい、そのカードを観客が見つける的な演出も加わっています。
これがサトルティも強めていてメンタル要素も加わってめちゃくちゃ良いアイデアでした。

Les Pensées

これは表裏混ぜた後にライジングカードをやる現象です。
たまにこの手のライジングカード見ますが、イマイチ表裏に混ぜる理由がよくわからんですね。
ハンドリングは超シンプルで良い。

Every Which Way

ジェニングスのスタンディングトライアンフのバリエーション。
あれするところがハーフパス使わずにできて角度にも強め。

Running Pack

サンドイッチカードとカードケースを使った連続の移動現象。
あっちゃこっちゃして楽しいし、サンドイッチカードの存在により誘導も強くなっています。
ずるいと言えばずるいのですが、最後にサンドイッチカードの移動も含まれるのでルーティンとしてはかなり収まり良いです。

Black Jack

ジェミニツインズ的なものをやってブラックジャックを出して、そのままロイヤルフラッシュも示す手順です。
実質仕事量はほとんど変わらないのに段階的に見せれて追えない感も増してます。
良い。

A Hell of a Poker Game

4枚のAが出たりロイヤルフラッシュが出たりするポーカーデモンストレーション。
手法的にはそこまで変わったことをしてないと思いますが、2種類の手を出したり観客の指定した場所に出したりする構成が上手く、かなり不思議に見えると思います。

Clones

3枚のブランクカードに観客の選んだカードが印刷されていく手順。
カード構成とフォースが面白いです。
ちょっとタイミングが難しいのですが、まあなんでもいいんですけどねテンションでやると普通に有用っぽく、この現象にも合ったフォースだと思います。

Traveling Signatures

4枚のブランクカードと4枚のサインカードを使ってサインの移動を見せます。
リセットとかその辺のパケットものの感じですが、サインカードとブランクでやると全然見え方違いますね。
技法にこだわりある人のパケットものはある種の技法の必要悪感がなくて良いです。

Weighted Cards

カードはそれぞれ重さが違うということで、重いカードがパケットの中でどんどん沈んでいきます。
それが1番上に上がってきたと思ったら、パケットのカードが全部重いカードに変わってるという面白トリックです。

Cards to Pocket

Cardsなので2枚のカードが行ったりきたりします。
結構この方向性のバリエーションが多くて、シンプルさは失われるので好き嫌い分かれるところかとは思いますが、ただ枚数増やしただけじゃなくちゃんと不思議に感じる要素も増えてます。

Damask

スペードのAをテーブルに置いてもデックに戻ってきて、置いたカードを見ると他のAに、更にQも出てきて大変なことになってます。
Aが何回も出てくるところのハンドリングはおもろいのですが、これセレクトカードが演出に混じってて現象がボケそうな感じもなくはないです。

The Queens’ Return

4枚のQと3枚のスポットカードを使った交換現象で、スポット3枚の中に1枚Qを入れますが4枚ともQになり、すぐにもとの状態に戻るという見せ方。
技法1つを取るとちょっと抵抗あるものも多いのですが、流れが良くて結構気に入った手順です。
なんかダラダラ続くのかなーと思ってたらサクっと終わる感じも良し。

Indifferent–Aces–Queens Transposition

セレクトカードと4枚のエースでアシンメトリカルトランスポジション的なことをやりますが、Qも参入してきて何がなんやら状態になります。
この何がなんやら感を上手く見せることができたら楽しいのでしょうけども、雑にやると本当にただ意味不明な現象になりそう。
普通にアシンメトリカルトランスポジションだけで終わらそうと思えばそうすることもできますが、1枚を4枚のふりして置くとこがあるので演じるシチュエーションが少ないかもしれません。

Countdown

スペードとハートの1〜4を使った入れ替わり現象のルーティン。
ディスプレイがシンクロ現象的な趣きもあって楽しい手順です。
他の手順でもそうなのですが、この方メキシカンターンオーバーの使い所がめっちゃ上手いっすね。
現象起こるよーって時じゃなくサラッと見せる時に使ってるというか、ストレス低い時にやるからあんま抵抗なくできます。

Traveling Aces — Invisible Palming

インビジブルパームエーセス。
最後は全部Qに変わるオチですが、普通にエースが移動してから変わるという見せ方で、よくあるやつとはだいぶ違います。
エースが移動する段にも面白い枚数の誤魔化し方があったり見所多いです。

Leading Ladies

スローモーションエーセスに捻りオチがついてるやつ。
めちゃくちゃ良いですこれ。
アセンブリの中でも結構上位にくるんじゃないでしょうか。
パケット内でのパーム方法が読みどころです。
これさえできれば結構シンプルな手法でいけるんやなって感じ。

Day and Night

4-4ノーエキストラのオイルアンドウォーター3フェイズ。
全体にまとまっていますが、特に1段目の見せ方が好みでした。
見たことあるようでない気がします。
こうなってますよと示す中でしれっと順番入れ替えてしまう方法です。

Les Rouges et les Noires

これもオイルアンドウォーターで、カウントとエキストラ使用しますが、徐々にフェアに見えるようになってるとは思います。
あんまり変わったとこのない手順ではありますが、やってみると覚えやすくて綺麗。

Colloc-Ace-tion

変わった演出のコレクターで、手元にあるAが消えてデックの中に移動し、次開いたら3枚挟まってるみたいな感じです。
割とハード目ですが、何もない状態見せてから一瞬で挟まった感を出すのにこういうやり方もあったかと。

Catch Collectors

フラリッシュ的なシュパって感じのコレクター。
楽しいです。
セレクトカードをバラバラに入れるというより、バラバラのエースがシュパっと挟むイメージ。
結構難しいけどサンドイッチカードとかプロダクションとしてもかっこいいので習得したいところ。

Speedy Sandwich

サンドイッチカードが変化してセレクトカードのフォーオブアカインドが出るやつですが、仕事のタイミングがちょっと違います。
それよりコントロールからサンドイッチ状態にするまでの流れがとてもよかったですね。
テーブル使わずに出来てモサモサしてません。
ビドルグリップで持ってしゅこっとするのは卒業しましょう。

Sandwich à Trois

セレクトカード3枚のサンドイッチですが、ジェネラルカード的に間のカードがコロコロ変わるという手順。
最後はサンドイッチカードがセレクトカードに変わってしまいます。
変わるとこだけなら似たようなのありますが、間のカードが変わるように見せてからの流れがめっちゃ良いっすね。

Delayed Sandwich

サンドイッチカードのあと、セレクトカードと別のカードを見せて、そのカードがセレクトカードに変化して別のカードの方がデックの中でサンドイッチされてるという感じの変わった手順です。
要はデックの中にあるサンドイッチカードと外のカードのトランスポジションすね。
状況説明がちゃんと出来てればなかなかインパクトある現象だと思います。

The Takeover Card

同じカードが何回も出てくるーとシックスカードリピートを合体させた手順。
確かに相性が良く、ハンドリングも上手くマッチするように出来てます。
前半難易度高いですが。

Topsy-Turvy

いわゆるTopsy-Turvyではなく、Dan & Daveが元ネタのトランスポジションです。
手法はTivoで現象はHedbergs Perkと言いましょうか、トップとボトムがビジュアルに入れ替わります。
結構大胆な手法も使いますが、2フェイズの構造が上手くてそこはもう既に入れ替わってるだろうというタイミングで行われるのが賢いっすね。

Escorial

デックを手の甲に乗っけて、投げてキャッチするとセレクトカードがピョコっと出てきます。
エアリック的な何かを感じます。
ロードの方法もなんぼでもあるし変なとこにデック乗せる釣りも強いので結構楽にできそう。
面白い。

A Melody for Two Playing Cards

デックから独立した2枚のカードのトランスポジション。
やってることは力技感ありますが、前後の動きをちゃんとやるとそれっぽく見える感じ。
結構入れ替わりの手順多いからどこかに軽くこれ混ぜると楽しそうですね。

All Backs

ブランクオチのオールバック。
オールバックパートは普通目ですが、セレクトカードが表向きになるとこはあー確かにそれでいけるなという感じ。

The New Phoenix Has Arrived!

マニュピュレーション的な4A出し。
サンダーバードとかもそうですが、クロースアップのこういうの良いっすよね。

Jacks of All Trades

2枚のカードの位置が入れ替わり、その下にコインが出現。
あれしながらあれしたりするので練習用手順にかなり良さそう。
ロードの仕方で知らん方法が解説されてました。

The Traveling Coin

コインが消えて出てきます。
消す場所出る場所がポイントで、その動きの中でさりげなく両手空に見せれる感じになってます。

Chiromancy

3枚のプロダクションから観客の手に1枚ずつ飛ぶルーティン。
観客の手であれやるやつ好き。
プロダクションパートも落ち着いていてよいですね。

Coins through Table

立って演じるコインスルーザテーブル。
なのでまあアクロスをテーブルの下でやっただけ感もあるのですが、ちょっと面白い見せ方のとこもあります。
このコンセプトならProgress Principleに載ってるコインスルーザテーブルが最強で、やはり手の空を見せてこそ立ってやることによるクリーンさも出るのではないかなと。

Matrix

カードが4枚だったり2枚だったり1枚だったり色々解説されております。
全然良い手順だと思いますが、カードの手順と比べるとフレッシュさはないですね。

MOVES

技法が色々と解説されてます。
よく使われてるのはMy Add-On Movesというフォーフォーフォーを縦に見せる感じのやつで、ずっとカードの面が見えていて気にしないといけない角度がわかりやすくていい感じです。

他はエッセイが8つ。
多くはプロ向きの内容で、ちょっと抽象的な話も多く理解しきってないですがアスカニオ談も多くて良かったです。
とにかく考えることが大事みたいなメッセージも多いのでたまに読み返したいと思います。
練習論やクリエイター論は最近よく読むので書き口は違っても共通する部分は多く、ぼんやりやってる限り限界あることなんで頭に置いておきたい内容でした。

実はこの本元々買う予定はなくて、本当はラモンリオボーの本を注文したのですがVanishing Incから間違って送られてきました。
まあこの本もいつか買う予定だったからラモンリオボーを追加注文して差額返してもらう形で落ち着き、ついでにあれもこれもと一緒に注文したら到着した荷物にまたラモンリオボーが入っておらず今に到ります。なんでそんなにラモンリオボー読んで欲しくないんや。
まあこの本めっちゃ面白かったから良いです。ありがとうVanishing Inc。ラモンリオボーはよ送って。

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