Gideon Livnahさんが無料で公開しているebookで、映像配信(特にZoom)で手品ライブをするための基礎的なノウハウを解説した本です。ZOOMentalismにリンクがついてたので読んでみました。
この人はイスラエルのマジシャンで現在31歳。手品もメンタリズムもコメディもされるそうで、イスラエルがロックダウン中に配信ライブをこなし、その気付きがまとめられています。
この本の基本姿勢は配信ライブはただいつもの手品をカメラに映して流すものではなく全く新しい場であるということで、クロースアップ、ステージ、サロン、オンラインという感じで一つ表現手段を増やしておきましょうという話です。
もう時代は変わってしまったのだからという事をポジティブに書いていて、オンラインのメリットとデメリットを比較する中で「オンラインでは神にも近い力を手に入れたと感じます!」とか言ってます。
これはカメラトリック的な話でもあるし、観客に一切邪魔されずに手品できるイェーイ!ということでもあり、まあ色々と制限されるけどその分出来ることも増えてるからションボリすんなよという主張。
そこから先はオンラインと普通のライブの違いと、じゃあオンラインではどう演じればいいのかについて。
このあたりはどういうショーなのかとか、個人のキャラクターによるところも多いとは思いますが、観客から反応が返ってこないことなんかは明らかに普通の手品と違う点なので、どう考えればいいのかというヒントになるかと思います。会話でもなく録画でもなくラジオパーソナリティという話はわかりやすかった。
配信環境の具体的な話はZoomを使用する前提。誰にでも解放する配信ではなく、少人数のショーということと、観客参加型の手品をすることが理由。Zoomは色々問題もあるし、あくまで現時点のベストはこれということらしいです。
基本的な機能の使い方はどこでも学べますが、ショーではこういう設定がおすすめとか、手品に活かすための裏技が書いてます。これはZoomでインタラクティブショーするなら使わない手はないという話でとても有用。
実際にどういう手品をするかという話はそんなにないけど、体裁を整えて話し方とか観客との接し方を変えるだけでリアル手品の縮小版という感じはあんまりしなくなるんじゃないでしょうか。
今や色んなエンタメがオンラインライブをやっているわけですが、ただ映像を撮って流したものは全くライブの代わりにならないのでオンライン用に仕上げるのは一つのやり方だと思う一方、最近の特に音楽業界の「配信ライブだからできる表現!」みたいなのを見ると、あれはあれで工夫に関心しつつも「いつものやつを見たかったです」となったりするので特に平時を知ってるコアなファンに何をやるかは難しいところでもあるなーと。
Comments
No comments yet...