by jun | 2020/12/27

とっても良い本です!!

3日前ぐらいまでこの一行で更新しようと思ってましたが、我ながら正しいことのみが書かれたとても良い一文だと思います。
このブログは歴史的名著を前に語彙を失ったので、もしまだ買ってなくてより詳しく何が良いかを知りたい人はこんなところで油を売ってる場合ではなく、本を購入してサイモンアロンソンの序文を読みましょう。この序文が端的に魅力が伝わる最高の書評になっているので、それを読んで続きを読みたくなれば良いのです。

In Order To Amazeは2016年にPit Hartlingが出したメモライズドデックをテーマにした本で、メモライズドデックを使った21手順が解説されてます。
メモライズドデック、不可能な状態でカードを当てれたり探せたり、その応用で色んなことを特定できたりして面白いですね。
メモライズドデックがメインで扱われてる作品集で目を通したのはTamariz、Aronson、Aragon、Born、Baker、Behr、Redfordといったメジャーどころですが、やはりそれぞれメモライズドデックでしか達成し得ない不思議さがあり、同じツールでもアプローチの仕方は様々です。カード当てるにしてもなんぼでもやり方があるし、技法や数理的原理と組み合わせれば更に見通しが広がります。
観客の想像より早い段階でこっそり仕事ができたり場合によっては何もしなくて良いのでどういう不思議さを表したいのかという幅も広がるのですが、やっぱりPit Hartlingの本で注目すべきはそのプレゼンテーション。現象自体の面白さと演出においてはこの本が突出して凄いです。とにかく愉快で楽しい。
第一声からなんですかそれはって惹きつけられるものばかりで、どんな変わった話でも実際にそういう理由でそういうことが起こったようにしか見えない不思議さがあるから茶番にも見えません。
トリックの作りを見ればプレゼンテーションが都合上の後付けだったり、プレゼンテーションありきだったり、このどちらにも感じないようになってるのもわかると思います。
また、演出と演技力を前提に組み立てられているトリックも多く、メモライズドデックという強力な武器を使いつつ、そこに頼りすぎることなくパフォーマンスによって何段も上の不思議な手品にする考え方は創作論としても興味深いところで、卓越した演技力と品のある笑いのセンスがあってそれを頭も指も使いまくりながら発揮できる人にしか考えつかない方法がてんこ盛りなんで、そりゃ滅多にこんな本はお目にかかれんよなという感じ。

現象にもこだわりと個性を感じます。
多くは観客が不思議なことをやったり、観客がコールしたカードが実は、というもので、デモンストレーション系のトリックでも観客が自由に出来る事が多い。一致現象を並べてみても偶然なのか共鳴なのか全く別の不思議な力が働いてるのか、手順によってどういう不思議さにフォーカスされてるのか比較するだけでおもろいです。
コールカードで現象を起こすのも、それが自由に言われたから不思議ということを強調できる構成になってるものばかり。
これはプレゼンテーションとも関係しますが、クライマックスまでそれが最初に観客が自由に言ったカードだという印象を薄れさせないのは意外と難しく、ここを面白演出で意識させ続けられてるのが強い。特にQuartetsではそれが顕著です。
メモライズドデックを使えば大半のテイクワン/フォーオブアカインド現象をコールカードで行えるようになりますが、何か既存の現象をコールカードに置き換えてみて、それを本書で解説されてる手順と比べてみれば彼がいかに「自由に言ったカードだから不思議で面白い」ってことにこだわって手順を構成しているかがよくわかると思います。

そしてこの本の特徴の一つであるReturning Home。
これはトリック終了から観客の前でまた元のメモライズドスタックに戻すというもので、プロユースでもあるし、トリックが続けば続くほど即興的な空気を出せるのでさらに不思議さを高める見せ方が出来ます。
この本の中だけでも続けて演じる事で効果が増すようなものがありますし現象も多様なので組み立てを考えるのも楽しいですね。
反復練習しやすいのとリハーサルにも便利で、観客前でやることを想定してるので普通に技法として有用なリプレイスメントとかも解説されてたりします。

トリック終了後のことまで細かく解説されてるのを見ればわかる通り、手順の解説もセリフから態度まで詳しく説明されているので読み飛ばすところがなく、そういう事もあって日本語版が待たれていたわけです。
翻訳は日本一信頼できる手品本翻訳家の富山達也さん。この本が出た事によってもう手品本とか翻訳家とかの縛り取ってもいいかもしんないです。日本一。
この本が「メモライズドデックを使わない人も読むべき」と評されるのは単にハードルの高い本を売るための宣伝文句ではなく、マジで全部のセンテンスに大事なことが書かれているからなので最高の形で出て本当によかった。
原書を再現した装丁も超素晴らしく、あらゆる意味で完璧な日本語版になってます。
しかも去年にはQuartets対応のネモニカ学習帳を出してくれるという親切ぶり。
2016年から今までボリスワイルドのTransparency、リーアッシャーのLosing Control、ガスタフェローのen route、ジョンバノンのHigh Caliber、カードカレッジライトシリーズ3冊、こんだけの本を翻訳して出版しながらやで??
本当にありがたい話ですね。
日本語版の製作に携わった皆様に敬意と感謝を。

Catch Me If You Can

観客が自由に言ったカードが触ってないデックの中でサンドイッチされているという手順です。
このオチだけではどちらかというとナシな感じなんですが、これをめっちゃアリにしていく手順構成になってます。In Order To Amazeのタイトルを体現するようなトリックで、これはとりわけ他の誰もこの完成度では無理だったであろうという出来。
この本のトリックは連続して現象を起こす時のコントラストを意識したものばかりなんですけど、これは特に強烈だし二段構えが手法を想像させない機能も持ってます。
サンドイッチカードは比較的見た目を変えれば不可能性の高まりをアピールしやすいとはいえ、指の大乱舞からの触ってないデックの対比は凄すぎ。

The Heavyweight

重さで枚数がわかる手順。メモライズドデックでは定番となってるプロットですが、これは最後のフェイズで観客がカードを取り上げる前に何枚取るか予言しておけるというもの。
ガチで済まさないあたりがPit Hartlingというところで、何故そういう予言の仕方をするのかというとこまできっちりカバーしてんのは本当にさすがですね。最後持ち上げてもらう前のセリフは予言の動機的にも強いし観客の体感を何割か増しにしてると思います。
カードを数える手品についての考察もとても読み応えがあり、この手順の場合はフェイズごとに数える意味合いも変わっていて徐々にそんなまさかっぷりも上がっていくもので、見た目上の不可能性カーブ以上にサスペンスを高めてるのが面白いです。

Sherlock

本書の中で唯一のあなたのカードはこれです方式のカード当て。
カードを選んで混ぜてもらうまで演者はデックに触れず、シャーロックホームズ理論で当ててしまいます。
アロンソンのやつもそうですけどこれ系のカード当てめっちゃ不思議ですよね。マニア的な目で見ても無理なように見えます。
観客がシャッフルするトリックなのに終了時には帰宅できてその後もノータイムで無双状態を続けられるのも嬉しい。
あとこれ観客から遠く離れてやるトリックなのですが、それを印象付ける工夫がとても良かった。この手の些細な植え付けは当たればラッキーぐらいの感じで行うものも多いですけど、この場合のこれは絵面の面白さという機能もあり、一見それが目的に見えるししっかり不思議さの強調としての記憶も残るという、こういうのは本当に参考にしたいものですね。

Close Encounters

3人の観客が1枚ずつカードを取って別のデックに差し込むと、それぞれ同じカードの隣に差し込まれています。
メモライズドデックを使えばほとんど何もせずに現象を起こせるものもあるわけですけど、ちょっと仕事をするだけでより観客の自由度を増やして面白いことができたりします。この手順は本の中でも特に全体をフェアに見せる構造や、やらなきゃいけない仕事のタイミングの的確さに関心するものです。セリフも最高すぎ。

このトリックでメモライズドデック手品のクウォリティに大きく影響するテクニックの解説があるのですが、ハンドリングの話としても態度の話としても繰り返し読むべき内容です。振る舞い方さえしっかりしてれば多少ハンドリングでもたついても落ち着いて処理できるようになります。

The Core

リバースファローで最後の1枚まで減らしていき残ったカードが観客がコールしていたものというトリックなのですが、原理もプレゼンテーションも本当に本当に素晴らしい一作です。
意外と複雑じゃない方法で出来るし、カットしたりその他技法も不要なので、演出さえ飲み込んでもらえばエニエニ的な奇跡感もエリミネーションのスリリングさも楽しめます。
これはちょっと帰宅に帰宅感が出てしまうけど、一部はあれしてるので無理に本帰りしなくてもよさそう。てかカードマジックはこれだけやればいいのではというぐらい好き。

Thought Exchange

観客と演者でカードを当て合いっこするやつ。
元ネタの手法からしてメモライズドデックに置き換えやすいトリックではありますが、意外と手続きが増えてしまってるバリエーションもあったりします。
このThought Exchangeはそれぞれ覚えて裏向きでスプレッドしてお互いに1枚ずつ選ぶだけ。観客のパケットの表を見る必要もなし。
この手続きのシンプルさが「思ったカード」という見せ方にもとても向いています。細かい積み重ねもあるし演者がそうするから本当に思ったカードに見えますよねこれは。

Duplicity

2つのデックを使って行うスキルデモンストレーション。
観客がシャッフルしたデックから2つのポーカーハンドを配り、演者はもう一つのデックで同じ2つの手札をコピーしたように配ることができます。メモライズドデック関係あんのそれっていう現象ですけど、スマートに解決する方法があるのです。
頭も指も頑張りまくる手順ですが、他にこんなのないって感じのデモンストレーションなので絶対できるようになりたいと思ってる一作。
特に代替案として紹介されてる見せ方が気に入ってて、手続きの正当性もあるしどういう役に立つのか説明できるのもわかりやすくて良いですね。
演者と観客が同じことをやって同じ結果になるというのではなく観客が先に自由にやったことを演者が真似するというのは珍しいし、絶対にこのトリックでしか出せない感触があります。手品でなくても真似されるって独特の居心地悪さがあるんで、こんなの見たら震え上がるんじゃないでしょうか。

Echoes

演者が選んだ3枚と観客が選んだ3枚がそれぞれメイトになってるという手順。
喋りながらやろうとすると難しいのですが、原理はシンプルで怖いところを安心して出来る手順になっていて、1デックで明快なマルチプル一致という魅力的なプロットです。
しかしここで解説されてる繰り返しの作業の工夫ってのは些細なことで見た目がグッと良くなりますね。特にこの手順の場合は演者がカードを選ぶリズムが一定にならなかったりするからかなり重要っぽい。
Echoes、山びこのようにという見せ方や、それにまつわる面白セリフの数々、デックを見立てたりとひたすら愉快な手順です。
補足で書かれてるセリフのリアリティの話も肝に銘じたい内容。ここに書かれてる事は本物らしさを見せる手品において大事なことで、特にほんまかいなというような面白演出を信じざるを得ないような手順の場合は真偽不明情報はノイズだし興を削ぎかねません。どのポイントでも観客にどう受け取って欲しいかということにこだわってる彼らしい指摘だと思いますし、世界トップクラスの演技巧者でさえそうしているのですから庶民はもっと、ということですね。

The Poker Formulas

エニーポーカーハンド。
どれくらいエニーかというと、人数の指定も出来るしハイカードやフラッシュのスートも決めれるのはもちろん、フルハウスでは何が3枚で何が2枚という内訳まで決めてもらう事ができます。

は??????????

狂った天才感を演出したかったとか書いてるんですけど、手法もマジで狂ってて最高です。
どうやったらそんな事が出来ると思ったんだという手法はまあそういうやり方があるとしても、演出面で最終的にこの方法を採択するあたりが更に凄い。

Just Like That

観客が演者の思っているカードを抜き出し、演者も観客が思っているカードをデックから抜き出すトリック。
本書の中で一番解説が短いトリックで、これが一番短いというのがPit Hartlingという人のキャラクターをよく表してるように思います。メモライズドデック使って最短で彼の手品観を表現できるのがこれ。

このプロットはメモライズドデッカーがよく挑戦するものではあるのですが、デックを半分に分けるタイプや先にお互いのカードをコールしないといけないのが多かったりします。半分に分けるやつはその半分に都合よくお互いのカードが入ってたんすねーってのを上手いこと説明できないのと、先にコールするやつは裏から見てわかるんじゃねーのと思われなくもないので、やはり最後までカードは聞きたくないしお互いフルデックの中から選ぶのが良いです。
そうするとちょっと大変にはなるのですが、この手順では演者と観客が同じことをするのを上手いこと利用してて、本来ならダーティーに思われるところを華麗に回避してます。
一番直接的にメモライズドデックを使いながらその気配を感じさせない手順。

Top of the Heaps

4つに分けたパケットに手をかざすと、トップから観客が言った数字のフォーオブアカインドが現れます。
Just Like That とはまた違った方法で直接的な手法を隠しています。
死ぬほど基本的なことですが、これはトッププロにしか書けない解説だと思いました。
パフォーミングモードの例としても、特定の手順のポイントで使うというよりも多くのマジックに応用できる解説になってます。

Murphy’s Law

不幸な人に名乗り出てもらってその不幸さを証明するトリック。
世界一楽しいフォーオブアカインドの示し方だと思ってます。

The Chosen

Spectator Finds the Acesの観客の誕生月(フリー)版。
Murphy’s Lawの不幸者救済用手順としても活用できるもので、この手順のポテンシャルを活かすなら流れで演じたいものです。
観客が選んだカードが観客の選択と無関係のAだったりするのと、観客が自由に言った4枚が出るのを比べた時に負担とかセットとかもろもろ考えるとそこまで魅力的じゃないかもしれません。ところがその数字に特別な意味があると関係ない4枚でやるのとは比べ物にならないほどの良さがあります。
Murphy’s Lawから続けて演じる事で特別感はより特別になるし、オフビートやサトルティも効果的に使えるようになってたりして隙がない。しかし「癒せる」とか「治った」とか酷くて笑けますね。

Identity

観客が言ったフォーオブアカインドを探すと言いつつ全く関係ない4枚が示され、それが目的のフォーオブアカインドに変化したりまた戻ったりします。
Quartetsのラフな使い方であり変化というわかりやすい現象なのですが、この変化というのが恐ろしく自然なのにドヤ感を出さないのが見所で、複数枚が連続でころころ変わるのに演者の態度は変わらず、アタマ大丈夫かと訝ってた観客の方が態度を改めざるを得ないという。
連続で変化させればなんでもこの面白さが出るわけではなく、コールカード、Quartetsだからこその不思議さと可笑しみがよく出てる手順です。

The Illusionist

観客が言った数字のフォーオブアカインドを出していきますが、それらのカードがデックから消えて最初からポケットに入れていた4枚がそのカードでしたという現象。
シンプルかつ確実に4枚のカードの存在を確認させつつ、必要十分な消失の示し方まで、基礎的なハンドリングなのにその演じ方に一流の凄みがあります。
そしてこれは観客のコールカードとQuartetsでなければ成立しないバランスの手順で、4枚のAをお好きな方法でどうにかしてというのでは置き換え不可。故にミステリーカードにもカードトゥポケットにもない後味があります。

Four-Way Stop

4人の観客がストップしたところから観客がコールしたフォーオブアカインドが現れます。
4枚でやれば4倍不思議かどうか、というところに確率の話ではなくフェアさで勝負したような手順。
1枚でも同様の手法で解決するトリックはありますが、4枚+コールカードで全体を公明正大に見せる狙いがあり、これがめっちゃ上手くいってます。
まあ難しいのは同じように難しいけど、古典トリックの新しいアプローチや考え方としてめちゃくちゃ面白いし研究し甲斐のある創作法だと思います。

The Right Kind of Wrong

観客がコールした数字でやるSpectator Cut the Aces。中に普通にSpectator Cut the Acesの手順が入っているのにそこで現象を見せないという一見ひねくれた足し算のバリエーションですけど、これが非常に良く出来ていて本の中で一二を争うぐらい好きな手順です。
ギャグ風味のサカートリックではあるのですが演技として失敗したふりをするだけじゃなく実際に間違ってて間違ってたことを現象で示すという、この流れは痺れましたね。
演出としてもめっちゃおもろいし、観客がコールしたフォーオブアカインドで超クリーンにSpectator Cut the Acesをやろうとしたらこれ以外ないように思えます。
シャッフルされたデックからのSpectator Cut the Acesのハンドリングや台詞回しとしてだけ見てもめちゃくちゃ良い。

Fairy Tale Poker

ネモニカの配列を活かしたポーカー手順。
日本でも演じやすいドロー式で、交換するとどの手札もみるみる強くなっていきますが演者はフォーエースで勝ちます。
この手順はデモンストレーションとして見せるのではなく、本当にデックに魔法がかかったように手札が強くなる。
ここから先の手順はどれもそうですが、Returning Homeの効果がとても活きます。他のトリックから続けて演じられ、観客の選択もあるし他いくつかの工夫でそういう並びなんだという印象には絶対になりません。
観客に配ってもらえるやつは逆にそこの怪しさに気を遣わなければいけないものですが、このトリックにはジャズ的に遊ぶ余地もあったり、なんか色々すごい。

Quick Change

観客が選んだカードを使って強いポーカーハンドを作りさらにロイヤルフラッシュへのビジュアルな変化現象。
Stack Dependentsの中では軽めの現象で、Returning Homeも楽なので好きなタイミングで演じられます。
これはアロンソンでも出来るので、普通のポーカーディールの後にやっても面白そう。
特定のスタックで何か出来ないかという事を考えるのに参考になる手順でもあって、規則性や連続以外にも目をつけるところは色々あるなってのがわかります。

Poker Night at the Improv

それぞれの役のポーカーハンドを次々にフラリッシュでプロダクションしていきます。
Suit AppearanceやSam the Bellhop的に出現させていって、最後の1枚が観客のカードと、これだけならまあそこまで珍しくはないですが、派手でも単調になりがちなプロットで興味を惹き続けるセリフと構成が凄すぎ。
まず出す手札がどんどん強くなっていくのが良いし、プロダクションばかりだとダレるところをカラーチェンジでパワーアップさせたりするから目が離せない。弛みそうかなーというところでいつでも観客に話しかけられる動機があるというのも物凄く強いですね。
役が強くなっていくのもプロダクションの不思議さが高まっていくのを強調できますし、長大作にして意外と覚えやすい。
この本の中では特殊に見えるトリックですけど、他の手順と続けて演じても浮かない不思議さとユーモアがあります。

Game of Chance

赤か黒か色を決めてもらって、特定の配り方をして見えた色が決めた色と同じならポイントが加算されるゲームをしますが、観客には1点も入りません。
最初のフェイズと原理だけではネモニカはそういうこともできるのかぐらいですが、途中でカードを配ってから観客に色を決めてもらうことができるところとエンディングの鮮やかさで完全にやられます。
これがどう手品になるのかという基本の原理からプレゼンテーションを作り、そこからまだ面白いことが出来るのではと組み上げられた様子がわかるような解説になっていて、マジシャンに都合の良いルールをでっちあげて不思議なエンタメにするというのはあらゆる手品がそうなので、手順の良さ以上に学ぶべきポイントも多いトリックです。

一行で終わりかけてた感想文もだいぶまともになった気がするので、大きな声でもう一度

とっても良い本です!!!!!!

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Comments

もんすたー

ピットさんのカードフィクションズに衝撃を受けたものです。こんなにも練りこまれた手順、演出があるのか、、。私はメモライズをやったことがなく、ピットさんなら、と思ったのですがなかなかハードルが高く迷っています。メモライズ今から始めるのでもおすすめですかね?あとメモライズってやっぱり良いですか?

12月 27.2020 | 10:03 pm

    jun

    スタックについてや覚え方についての解説はないのでこの本が今から始めるのに向いてるかどうかで言えばそうでもないですが、手順に関してはメモライズドの良さがわかる本なので一冊目におすすめです。絶対にこのツールでしか不可能なことばかりやってます。
    どんな覚え方があろうと頑張って訓練しなくてはいけないので、そこは気合いで頑張るのでも大丈夫です。
    メモライズドデックの中でも難しい手順も多いですが、比較的負担が少ない手順もあるので練習しながら地道に慣れていくことは出来ます。
    シンプルなカード当ての現象は少ないので、カード当てがお好きであればAronsonやBornの本が良いと思います。
    ただ、カードフィクションズに影響を受けたのであれば、そうでなくてもですが、この本は絶対に読むべき一冊です。

    12月 27.2020 | 10:19 pm

      もんすたー

      丁寧な説明ありがとうございます。カードフィクションズの数倍の値ですが、購入を決意しました!あとメモライズに関してなのですが、場所法と置換法を組み合わせたものがいいと聞きましたが、覚えるためのタマリッツ漫画などは買ったほうがいいのでしょうか?

      12月 27.2020 | 10:46 pm

        jun

        もちろん何かのメソッドで覚える方が頭に入ることもありますが、僕は最初は受験勉強のように覚えました。
        漫画のは未読ですが、ユニークな方法は頭に残るので良いと思います。
        ネモニカ学習帳はとてもよかったのですが絶版のようで。

        12月 27.2020 | 10:59 pm

もんすたー

何度もすみません。購入を決意したのですが、ほかの人のレビューにもカルテットというのがでているのですが、ネモニカのほかにもカルテットというものを覚えなければいけないのですか?答えられる範囲なら、教えていただけないのでしょうか。

12月 30.2020 | 09:13 pm

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