ショップの説明文に書いてるぐらいの範囲で言うと、C10はメモライズデックを使わなくても即興でそれっぽい現象を起こせるようになるもので、この本にはそのハンドリングと6つの手順が解説されています。
もちろんメモライズ使った方が綺麗に行くものもありますが、メモライズにスライトのスキルも必要なものはこれに置き換えてもいいかもしれません。
単に手軽というコスパを狙っただけのもんじゃなく、シャッフルさせたデックや即興でインパクトある現象起こせるようになってるのは魅力です。
あんまり書くとネタバレになりそうなんで、とりあえずどういうことがどれぐらいの感じで出来るのかということを書きます。
Memorizing deck classic
記憶術のルーティン。
テーブルにデックをスプレッドしてデックの並びを覚えると言って、さっさと覚えて裏向きにしてから観客の言った枚数目にあるカードを当てるというもの。
本当にそう見せるにはかなり難しいですねこれは。
頭も使うし諸々のタイミングはかなり経験が必要になってきます。
ここでは解説されてませんが、ダニダオルティスの記憶術手順の一部でこれと同じ仕組みを使って本当に全部の並びを覚えてるように見せるアイデアはかなり良かったし、この手順の弱点もかなりカバーされてると思います。
Semi Memorization
より記憶術ルーティンっぽい3段の手順。
これはC10だけではどうにもならないんですが、この世の大半のダニダオルティスではない人間にとってはこれぐらいのバランスの方が演じやすいです。
セットが必要ながら観客にシャッフルしてもらえる部分は残してるし、即興記憶術っぽさは十分。
Card to Number (A.C.A.A.N)
エニエニなんですが、片方のエニがエニに見えるかどうかはかなり厳しいと思います。
DVDでもC10を使った別のエニエニを解説してたりしますけども、どれもC10以外のところで自然に見えるかどうかが問われてくるもので、その負担とのバランスを良くするためにC10が使われてる感じです。
スキルというより、ダニダオルティスがよく言ってる態度の方が大事なやつ。
別アイデアとして紹介されてる、他のスタックを使ったアイデアの方が普通の人は演じやすいでしょうし、エニエニならカードシャッフルさせなくても強い現象なんでやるならこれかなという感じします。
10th Open Prediction
2デック使って、片方のデックから3枚の予言を出して、観客に好きな数字を言ってもらってもう片方のデックからその枚数目のカードを出すと、3枚の予言が同じ数字の他のマークのカードでしたという感じ。
厳密にはオープンプリディクションではないですし、その予言の仕方なら2デック必要だったのかという問題があります。
映像で実演してるのを見ると予言のカードは3枚だし、1〜52の間で言ってもらうのが面白さなので2デック必要なのはなんとなくわかるのですが、オープンプリディクションと思うとやっぱちょっときついものがあるなと感じました。
そういう問題点は折り込み済みなようで1デックで行うアイデアも記されています。
レギュラーデックではできなくなりますが、1デックだとかなり魅力度はアップするように思いました。
Prediction with Two Deck
こちらも2デック使う予言。
好きな数字を言ってもらっだカードと、もう片方のデックから1枚選んでもらうカードが一致する現象。
2デック使う意味はこちらの方が圧倒的にありますが、C10以外のところになかなかの負担があります。
選ばせ方が違うから別のデックを使うことの面白みも出ますし決まればクリーン。
C10と別の負担が補い合う部分もあって、難しいけどこの本の中で一番な魅力的な手順だと思いました。
Memorization by the Backs
記憶術。
これは観客にデックをシャッフルしてもらってすぐにC10を発動できる方法の紹介的な意味が大きく、かなり楽になっててフェア感も強いです。
そういうわけでちょっと悪いことが可能で、そこに抵抗さえなければもっとおもろいことできるよという。
C10の基本ハンドリングのとこに書いておいて欲しいぐらいのことで、即興で記憶術やるならこれがベストかなと思います。
ダニダオルティスの手順は原理や技法に更にワンアイデア加えてさらに強烈にするものが多いですが、同じ題材を扱ってるとそういうとこがよく分かって面白いです。
C10ぐらいの使えそうでなかなか手順にするのは難しいアイデアを形にするのに向いてる人ですが、加えるアイデアの方に難易度が高かったり強引さが必要だったりするものもあり、演じるのはなかなか難しいものがあります。
自分の身の丈にあった手法に取り替えると独特のヤバさは失われるし、まあむずいですね。
そんなこと言ってるうちに来日イベントが明後日に迫っていました。ヤバイの体験してきます。
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