by jun | 2019/02/12

ダニダオルティスが使ってるスタックに関する本。
ネモニカではなくオリジナルのスタックで、循環型で数理的な機能を持っていながらスプレッドしてもバラバラに見せることができます。
スタックの組み方からその特性、この並びだからできる手順も多く紹介されている一冊です。

The DaOrtiz Stack

まずは並びと組み方が解説されています。
バラバラに見せるための工夫があり、そのせいでちょっと辛いところはありますがネモニカを客前で組めるような人なら十分ニューオーダーからのセットが可能。
たぶんネモニカより早く作れるはずです。

ベースになってるのは既存のスタックだったりして、作り方も似てて間違って操作するとこれ的な並びになるのでなんかの拍子に見た人も多いかもしれません。

並びは一見バラバラで、さらにあえて崩してるとこもあるので規則的なスタックを知っていてる人が見ても法則性に気付かないのが最大の売り。
テーブルに全部スプレッドして、赤と黒のバランスが悪く見えるのが良いところです。
ネモニカだと同じ色が3つ以上続くことはないのですが、ダオルティススタックは3つとか5つ連続していてぱっと見のバラバラ感を出せます。
さすがに数字に注目された場合はネモニカに軍配ありますけど、規則があるのにそこそこじっくり見られても気付かれないバランスは使いやすい人多いんじゃないでしょうか。

そんでその法則は覚えてしまえば楽勝で、前後のカードなら余裕で特定できます。
一部のカードでは少し慣れが必要ですが、それでもそこだけめっちゃ大変な計算しないといけないとかじゃないのでやってるうちに染み付くはず。

Stack Propaties

このスタックでできることについて。

同じマークの次の数字とか同じ数字の他のマークの場所がわかったりします。
この辺からちょっとややこしくなってくるんですが、覚えてなくてもだいたいの場所はさっと出せるのが良いところ。
あと26枚先のカードがすげえ簡単にわかるのが地味に便利。

Stack Propaties (using culculation)

ここからは計算が必要。
でも枚数目特定するのはそんな難しい計算じゃないし、メモライズドの手順でも瞬時にカードと枚数目が出せなきゃいけないようなもんじゃなきゃ対応できると思います。

このチャプターでエニエニが解説されててそこ読むとちょっと回りくどく感じますが、丸暗記じゃなくてもやってるうちに少しずつ覚えてくるので覚えてる近いカードからの枚数目とか色々出し方はあります。

Deck Propaties

バラバラに見せるために何枚かのカードを手動で入れ替えてるわけですが、そのカードを正しい位置に戻す方法、そこからさらにニューオーダーに戻す方法が解説されています。
現象起こしながらいけるのは途中まで。
ニューオーダーまではそりゃそうやろという方法しか解説されてません。
手順さえ覚えれば一つのスタックから変形させれるのは便利です。

The Palindromic Mirror Stack

サイクリックスタックやミラースタックにも比較的簡単に移行できます。
ついでにDaOrtiz Mirror Stackという別の特性がおまけでついてるミラースタックも解説。

ミラースタックを使った手順が3つ解説されていて、ここだけでも読み応えあり。
Engblmのピークのアイデアが特に面白く、DaOrtiz Mirror Stackを使った”Lucky Cut”は観客がコールしたカードが、観客がカットした場所の2枚のカードの合計値の枚数目から出てくるという現象が超簡単に起こせます。

Poler exhibitions

ポーカーハンドを配ってまた元の並びに戻す方法や、ダオルティススタックを使ったポーカーデモンストレーション手順など。
ちょっとめんどいのもあるけど手順終わった後に元のスタックに戻す方法が書かれてるのがありがたいあたり。

手順はこのスタック活かすならストレート作るのが一番向いてるかと思います。
指定されたランクでツーカード作るのとかもマニアックで良いですし、ミラースタックを使った手順は色々とカバーされてて凄かった。
ポーカーあんま興味なくてもスタックマネージメントとして読みどころ多いはずです。
特に規則性のあるスタックはポーカーデモと相性良いんで、そこから元の並びに戻したり配り直して別の手ができたりみたいなのはおもろいすね。

Spelling tricks

スペリング。
頑張って調整すれば日本語でも出来なくはないけど、観客にも調整してる感は伝わりそうな感じ。
いやこれ英語やスペイン語でもどうでしょう。

“Her Majesty Solo”でも使ってるような観客の質問の答えをスペリングに反映させる”Informant Cards”はやっぱいいですね。これは単語ごとに配るだけだから日本語に置き換えても変に見えないし。

Coincidence

メイトカードの一致手順がいくつか解説されてます。
どちらかというとミラースタック使うやつの方が面白く、もう少しダオルティススタックの特性活かしたものも読みたかったですね。

まあ規則的な並びだしスタック破壊していいやつならなんぼでもできそう。
一番使いやすいのはReloadedでも解説してたMove a Cardですかね。
すげえ直感的に移動したカードがわかって良いです。

Reloadedと言えば、これとC10についてはReloadedのディスク2からダウンロードできるようになってます。お持ちの方は購入しないようにご注意ください。
Reloaded持ってるのにこの本のスペイン語版を間違って購入して、英語版を買い直し、その2年後ぐらいにReloadedの中に入ってることを知ったド間抜け情弱がいるらしいので。

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