by jun | 2018/05/17

パーシ・ダイアコニスさんとロン・グラハムさんの共著、カードマジックにおける数理トリックを数学で説明するとこうです!みたいな本です。
ずいぶん前に買って積んでたのですが、カードカレッジライト以降すっかりセルフワーキングや原理手品にはまり、ファローシャッフル使った手品とか調べてる最中なので読んでみました。

パーシダイアニコスはダイバーノンの一番弟子と言われてる人で、という話石田コラムに詳しすぎることが書かれてるのでご参照ください。

コラム:第65回 パーシ・ダイアコニスの奇跡的人生とマジック

で、この「数学で織りなすカードマジックのからくり」ですが、カードマジックよりも数学要素強めの本です。
本屋でも数学の棚に置いてます。
ギルブレスの原理、CATO、ファローシャッフル、ダウンアンダー、リフルシャッフルあたりのカード原理や、ジャグリング、チェーンモンテの話も載ってます。

隠してもすぐバレると思うので先に書いておきますが、数学が難しすぎてさっぱりわかりませんでした。
原理は全部知ってるものだったのですけども、数学で説明されてもなるほどのなの字が一瞬出かかって引っ込んだぐらいの理解度です。
マンデルブロー集合、ペンローズスタイル、サイトスワップ系列、デブロイン系列など、聞いたこともなかったり大学の数学で聞いたけど聞かなかったことにしてきた言葉がポンポン出てきて、一応軽く説明されるものもありますが、そのあたりがわからないと割と早めに置いていかれます。
数学の読み物としても結構高度なんじゃないでしょうか。

一体なんで部屋にごろごろ転がってる紙の束がこんな数式になるのかという思いで、わからないなりにちょこちょこ調べながら読んでみましたが、理解が深まった気は全くしません。
でもなんかその複雑さは知ることができて、原理への信頼みたいなものは強くなりました。
CATOとかが一番顕著だと思いますが、教えられてもよーわからんし知ってても不思議な原理は絶対に追われることはありません。
この本に載ってる原理の中でも一番実用的でエンターテイメントにしやすい原理だと思います。
演じ方とかちょろっと書かれたりしているものもありますが、他は原理臭がきついのが多いです。

ファローシャッフルを繰り返してトップカードを好きな場所に移動させる方法やリフルシャッフルの原理なんかは何かに使えそうですが、ここは数学がわからなくても感覚でなんとなく理解するだけでも面白いあたりでした。
チャールズ・ジョーダンのリフルシャッフルの原理を使ったカード当ては不思議さだけで言えばカード当ての中でもトップクラスだと思います。

チャールズ・ジョーダンの他に、ボブ・ハマー、ボブ・ニール、ヘンリー・クライスト、スチュアート・ジェームス、マーチン・ガードナーといった数学マジックの発展に貢献したマジシャンを「数理奇術師列伝」として紹介していて、これは普通にめちゃくちゃ面白いです。
この中にバーノンとマルローの名前がない理由というのも意外でしたが、数学的才能がなくても手品はできるという気がして元気がでます。

実際にこの本の内容が理解できなくてもその原理を使った手品はできますが、その理屈を少しでも詳しく知ろうとするのは面白いです。
身近にある電化製品がなんで動いてるか考えもしないで使ってると馬鹿になるとかそういうことではなくて、単純に知ることが面白いということを思い出させてくれるような本でした。
こんだけほじくるかってレベルで解明してるのにまだ未解決のこととかもあるらしいですし、トランプ触る手が強張ります。

あと、いかにも原理!みたいなものにも尊敬の念が芽生える本です。
ダウンアンダーさん舐めててすいませんでした。
たぶんこれからも手品では使わないけど尊敬してるっす。

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