by jun | 2020/02/07


Lybrary.comで取り扱いがあるMichal KociolekさんのバンドルでDouble Duke、In Between、The Expertと3つのebookが入ってます。
兎にも角にも注目のMichal Kociolekさんなので近いうちに読もうと思っていたところ、ポーランドからこんにちはMichalだよ的なメッセージが届き、迷惑メールかと思いましたが山ピーとか長澤まさみではなくMichal Kociolekになりすます業者がいたらそいつは物がわかりすぎてるしそれはそれで友達になりたいと思ってPlots & Methodsまじ最高やったでと返信したら普通にご本人で良かったらこれも読んでよというメッセージと共にこのバンドルを頂いてしまいました。
どういうわけかここで書いたPlots & Methodsと8 Effects and a Slightのレビューが読まれたらしくサンキューってことでメールしてくれたそうです。
こちらこそサンキューってことで早速読ませていただきました。

The Expert (2019)

この本のテーマは観客が自由に言ったポーカーの役を自由に配るというもので、そのバリエーション手順が収録されています。
売りネタのポリッシュポーカーも同じテーマで、この本に入ってるのはレギュラーデックで行うものです。

しかも意外と簡単で、フォールスディールも使わなくて良いしセットさえ覚えてしまえば操作も直感的に行えます。
デモンストレーションというよりマジック的に見せられるのも良いですね。

特に気に入ったのが”The Wisdom of Crowds”というバージョンで、これはSpectator Cut The Acesとの組み合わせ。
観客が自由に言った役が観客のカットしたパケットのトップから出てきます。
不可能性を高めるためのちょっとしたセリフなんかもあってかなり良い感じです。
観客の自由な選択が別の形で2つあるのでかなり不思議に見えるんじゃないでしょうか。

Double Duke (2018)

ハイカードが絡むゲーム形式の手順で、ちょっと説明が難しいのですが、4人の観客にそれぞれ1枚ずつ覚えてもらってシャッフルし、ハイカードバトルをすると演者の手に観客が覚えたカードが出てきてそのカードで戦うと絶対に勝てるという感じです。
カードはフリーチョイスで某原理とテクニックを上手く使い、盛り上がり感もある彼らしい手順ですね。
元ネタはアンディグラッドウィンでTomas Blombergのアイデアも入ってるそう。

これ系最近だとタマリッツがDVDでやってたやつとか、ジェイソンラダニーのArt of Warとか、色々と緩急つけながらルーティンにしてるものが面白かったですが、Double Duke はオチ以外は単調な感じに進みます。
ただ、観客のフリーチョイスカードで4回連続同じ結果になるのでそれはそれでインパクト強いです。
最初は同じ結果すぎて原理っぽさに気付かれるのではと思いましたが、完全にフリーチョイスでシャッフルもするので気持ち悪い系にも見せれそう。

In Between (2017)

8 Effects and a Slightにも収録されてる思い浮かべたカードのサンドイッチ。
オリジナルハンドリングとアップデートハンドリング、簡単なセットで行うバージョンが解説されてます。

オリジナルは8 Effects and a Slightのものとハンドリングは同じですがセリフなどいくつか追加されていて、観客の選択に関するものなども加わってる感じです。

アップデートハンドリングの”Supercharged In Between”はPlots & Methods収録の大傑作”All In”の元となるような手法で、In Betweenのちょっとそこはどうかというところを見事に解決しており、かなりクリーンに仕上げたものになっています。
欠点を改善するだけじゃなくプラスアルファで印象良く見せる持ち味が発揮されておりました。
ここから”All In”に跳ねる一連の流れとても面白いですね。

やっぱり元ネタの持ってくるところも改案方法も少し変わってておもろい人です。
ちょっとこう普通だと使いにくい手法をあり寄りにしつつ、変な現象を面白く見せる手腕に恐ろしく長けてます。
このバンドルに入ってるのは特にプロットが変わってて良いですね。
エニーポーカーハンドはスライトの縛りきつくしたり不可能性上げる条件つけたりの幅があるから結構はまりそう。

着眼点、豊富な知識、柔軟な発想とクリエイターに必要な要素が備わってる人でこれからもおもろい手品作ってくれると思うので皆さん引き続きMichal Kociolekさんを応援しましょう。

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