by jun | 2018/04/17

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最近リアルシリーズの連続リリースでノリノリのベンジャミンアールさんですが、多くの人と同じように自分がベンジャミンアールの名前を知ったのはパストミッドナイトでした。
ちょうど自分が手品にのめり込みかけだった2011年に日本語字幕版が出て、かなりの衝撃を受けました。
考え方もビジュアルも好みでしたしタッチもかっけーってなったの覚えてます。

ディスク1はカードマジック編。
古典トリックの改案がメインの巻です。

Collectors

コレクター2種類。
一つ目はデックと4エースの接触がなく、めちゃくちゃビジュアルに3枚カードが出てくるので綺麗です。
これに使う技法は2巻で解説されてます。

二つ目のやつはちょっと変わったコレクターで、ビジュアルではないけど直前まで挟まってないことの説得力は高いです。
お客さんの手の上でやるとかなりインパクトあるんじゃないでしょうか。
自然に見せる難易度はかなり高め。

Open Triumph

ダニダオルティスのオープントライアンフではなくて、カードを引かせず言ってもらったカードだけが表向きになるトライアンフです。
手法はかなり面白いのですが、トライアンフでサッカートリックってのはどうかなと思います。
綺麗に揃った後にあれ違うみたいになるの微妙ですし、カードが変化したところで揃った時以上の感じになるかというと微妙じゃないでしょうか。
スイッチ方自体は物凄く良いやつで、色んなシチュエーションに使えます。
元々表向きのカードを裏返す時には更に効果的です。

Ace Assembly

エースアセンブリとエレベーターカードを合わせたような手順。
ちょっとした工夫で本当にすり抜けてきたって説得力出してるあたりがうまいです。
スイッチは今だと割とメジャーなやつで、複数枚を自然にスイッチする方法としてはベストに近いと思ってます。
やや角度に弱くフラッシュしてましたが。

Shades of Hofzinser

ホフジンザープロブレム。
動画あります。

マークだけ覚えてってのが良いですね。
選んでもらったマークがひっくり返りますってのにうまく繋がりますきオチの意外性も上がります。
最初からエースを出してない部分は好みの分かれるところでしょうが、個人的には既に出してるエースをまたデックに乗せてしゅこしゅこやるよりこっちの方が自然だと感じました。
フリーチョイスでピークの気配がないのも良いですね。
3巻で全面展開されるメンタルっぽい感じは、このぐらいのバランスが一番好みです。

Prophecy Shift

プロフェシームーブのバリエーションとそれを使ったトリック。
本当に真ん中に差し込んでもらったカードを表返すだけの動きでプロフェシーしちゃうのでとっても自然です。
ベンジャミンアール得意の、さらっとこうやりますって解説がめっちゃ難しいことしてて心折れるやつです。
うまく動きを使えばゆっくりやっても良いのでしょうけども、色々難しい技法です。

トリックは3枚のカードの一致で、セットが地味に面倒ですが不思議さはあります。
他の現象と比較するともう一オチ欲しくなりますが。

Soft Spread Production

カードを選んでもらって、スプレッドすると同じ数字のカードが表向きに出てきます。
これがあと2回繰り返されて、選んだカードはポケットの中から出てきます。

単純にデックの中で表向きになっていくだけのシンプル現象。
シンプル現象なほど怪しい動きなしにやるの難しいですが、これは負担も少ないですし自然にデックを広げてるだけに見せれます。
ポケットオチも自然な流れでいけるので手順としての完成度も高いです。

Stroke Change

指でちょろんって触っただけで変わります。
今時流行りの早いカラーチェンジとはまた違ったヌルヌル感でめっちゃ好きです。
スチールがクッソうまいのでそこも参考になりました。

Pop Over Move

カットするとぴょこんとカードが出てくるやつです。
原理がシンプルなので安定して出せますし、失敗してもカードがバラバラにならないので良いです。
アーロンフィッシャーの片手でやるやつもありますが、単純にプロダクションに使うなら安全なやつも覚えておくと便利だと思います。

Loose Double Lift

縦に返すダブルリフトです。
縦つっても度々話題になる人差し指と中指でもってバチコーーーンて音させるやつじゃなくて、カードのサイドを軸に回転させます。
横に返すより支点が少ないのでカジュアルに見えますね。
プッシュオフのクウォリティも鬼。

Side Faro False Shuffle

横ファローを使ったフォールスシャッフル。
横ファロー自体が特殊な動きなのでこれをフォールスに使うのもどうなのかなと思わんでもないですが、ガシガシ押し込んでる感はたっぷりです。

Streamlined Control

スプレッドの中でトップコントロールする方法。
テーブル使わずに複数枚もいけて説得力も高く、負担もそんなにかからんので覚えておくと便利です。

Chrisbuckgreenhoff and Sybil Show

シビルからファンでパケットを投げるフォールスカット。
大好き。

Kolyvargin

これもフォールスカット。
しゃこしゃこと回転させながら手に落としていくので、なんとなく順番が入れ替わったように見えるので良いです。
見た目的にも2018年に通用する感じだと思います。

Aston

シャーリアカットしてその間にパケットを投げる系のフォールス。
一瞬で終わるので手遊びならこれ。

フラリッシュは3種類とも良かったです。

Full Suit Production

A〜Kまでを出すマジックですが、10秒ぐらいで終わるのでとても良いです。
一枚ずつ出すのはどうしても間延びしますので、早いと助かります。
まあこれはこれでいつ演じるのってのが難しいところではあるのですけども。

というわけで1巻からなかなか濃い内容です。
1巻は観客が一切出てこないのと、なんかアールさんお眠そうで淡々とあっさり気味に解説していくので、レクチャーDVDとしてどうかという部分はなくもないですがトリックは素晴らしいです。
個人的ベストはShades of HofzinserかSoft Spread Productionあたり。
技法だとStroke ChangeやProphecy Shift も好きです。

あと、DVDのチャプターの繋ぎ目にイメージムービーみたいなのが挿入されるのですが、Open Triumphの前に流れるマリア像がぐわんとオーバーラップしてベンジャミンアールがこっち向かって歩いてくる映像が好きすぎます。

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