by jun | 2018/04/19

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パストミッドナイト3巻目はメンタルマジック。
スライトを織り交ぜつつ「気持ち悪っ」て感じの現象から、面白原理を使ったものまで色々です。

Ramjollock

お客さんにカードをカットしてもらってその場所のカードを覚えてもらい、シャッフルしてもらっても当たるというやつ。
ちゃんと指示出せば後ろ向いてても大丈夫です。
演出はややマニア向けですがとても良い手品です。
事故は起きそうで起きないですが、何度かやってると傾向がわかってくるので微調整は必要かと思います。

Pseudo Brainwave

観客が見たカードが一枚だけひっくりかえる現象です。
ノーセットで広げてもらうのはお客さんにやってもらえます。

手法は直接的な方法ですが演出とセリフで不思議さをあげていくタイプのマジックです。
タマリッツの記憶改竄っぽいやつも使われてて、デックを観客に渡した時点ではひっくりかえったカードはないと思わせるサトルティもよく考えられてます。

このDVDシリーズ通してベンアールさんずっとだるそうなのでそれが演出だとは思いませんでしたが、空気作りについても解説されてました。
それなりに時間もかかりますし、TPOは選ぶマジックですが理論は覚えておきたいです。

Mental Voyage

デックを観客に渡し、演者に見せないように広げて1枚覚えてもらいますが、何度も変更して良いと言います。
カードを当てるだけじゃなく、変更前のカードも当ててしまうというマジックです。

当て方は既存の手法をうまく使ってる感じですが、変更前のを当てちゃうパートが良いですね。
結構マニアと一般の人で傾向が違ったりするのでややこいですが、演出として覚えておく価値はあります。
終わりよければ全て良し精神でなんにでもチャレンジしていく気合いと頑張りを学びましょう。

Thought of Card in Pocket

これです。

どうです。不思議でしょう。
先に言っておくと、まだご覧になってない方でこれを目当てに買おうとしてる場合はちょっと考えた方が良いです。いや、かなり考えた方がいいと思います。

解説聞くとこの演技もヤラセではなく解説通りの手法で当ててるのですが、観客との関係という面でちょっとズルしてる感はあります。
たしかにこの手法でやると何も考えずにやるより確率は上がるだとは思います。
ただ100パーセントではありませんし、アウトが解説されてるとはいえ、それどうなんって感じは否めません。
アウトになった場合に観客にアウト感を持たせない工夫はとても参考になりますが、個人的にこの手の予言的なやつでポケット使うのがあんまり好きじゃなくて、ポケット使うんやったらデュプリケイトやインデックスと使ってもいいし、ポケット使うのにレギュラーにこだわるってあたりもよくわからんです。

Lookaway Glimpse

演者は後ろ向きの状態でカードを1枚ずつ落としていって見えたカードを覚えてもらいそれを当てます。
この手のやつでは成功率も高く、怪しまれない方法ではないでしょうか。
後ろ向いてることでそれだけやん感を減らす効果があって、リフルやスプレッドで見せるやり方でも演者にはカードは見えないのですが、やっぱり後ろ向きは強いなと感じます。
後ろ向いてるアピールの細かい解説があって、それほんまかいなってとこもあるもののとても参考になりました。

3種類解説されていますが、2種類目は昔ながらのピークを知ってるマニアにやるにはとてと良いと思います。

SAS

マニア向けのフォース感のないフォースです。
具体的にはカットの動きがないフォースです。
予めこれ引かせたいって場合には使えませんが、覚えてもらうカードを知りたい時に有効。

Intuitive Poker

カード当てにポーカーの演出を加えたもの。
まず一枚覚えてもらって、デックのトップから4枚手札を持ってもらいます。
演者は後ろ向きのまま、4枚のカードを当てて、最後は覚えてもらったカードも当てるというもの。

字で書くとややこしいですが面白い手順です。
次々と当てていって最後は透明のカードも当ててしまう感じの構成も見事。
質問の仕方では手がかりがほぼないので、現象のインパクトを強める効果だけが観客の印象に残るっぷりもうまいです。

別案の方はノーセットで観客にシャッフルしてもらうバージョンで、負担はぐっと高まります。
エンディングはベンジャミンアールが大好きなポケットオチ。
いろんな意味でかなり難しい上に手札当てパートは確実じゃないので、ポケットオチを信頼できるかが勝負の分かれ目です。
ベンジャミンアールのリアル理論から言えばこの当たるかな当たらないかながリアルなのかもしれませんが相当な演技力が要求されます。
カードを特定する方法は大胆で好きなのですけども、その後に負担が重なるのでちょっと避けたいなという感じ。

いい感じで二つの手順を合わせて自分好みに組めばレパートリーに入る人は多そう。

Two Card Transpo

数枚のカードを広げて見せて、一枚見てカードと枚数目を覚えてもらい、演者はデックから一枚ポケットに入れます。
観客が覚えた枚数分配りますが、演者がポケットに入れたカードと入れ替わってます。

ハンドリングは面白いのですが、メンタルとしては現象がやや分かり難いです。
移動やトランスポジションが入るとメンタルっぽさなくなるので別のテンションで演じたい気がします。
メンタルのカード当てって「わかってんねやったらさっさと当てろや」との戦いだと思うのですが、他の現象くっつけるのは逆に消極的な感じが。
途中のハンドリングはいいので、別の手続きで当てる手順にしたいです。

Bonus Effect

観客に配ってもらえるポーカーデモンストレーションとカード当てを合わせた手順。
確実じゃないですがかなりの確率でいける系です。
詳しく解説されてませんが頑張ればアンラッキーパターンでも対処できます。
やっぱり見て覚えてもらうだけのやつは良いですね。
手札の中から覚えてもらうだけなので5分の1ですが、もっと確率低く見える演出も良いです。

なんか久々に見たら結構アリ寄りになった手順もあって楽しめました。
あんまりメンタルに囚われずに見るのがコツだと思います。
Ramjollock、Intuitive Pokerあたりがお気に入りです。

最近のベンアールさん見た目が変わってて、タッチとか演出もワイルドになられてる気がするのですが、どちらかというとこの時の怠い感じの方が良い雰囲気がすると思いました。
リアル加齢は止められませんし、年齢とともに演技スタイルも変えていかなあかんとは思うので、若いうちにこういうやる気ない感じでやってみたいところ。

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