マジックマーケット2019で買ったK-GOさんによるコインマジックのDVD。
「雑草」というオリジナル技法と周辺テクニック、それを使った手順が3つ解説されています。
この雑草というのが非常に有用な技法でして、応用範囲の広さが凄いです。
手順の中ではそこら中に雑草が生い茂っているのですが無理はなく、色んな用途でディセプティブさを増すように使われています。
極めて小さい動きで行われるテクニックなので、ゆっくり見せるのに向いていて何か大きい動きで誤魔化した感がなくなるのが良いですね。
主にフェイクトス周りで使われる技法で、音もさることながら今コインを置いたという微妙な動きがめちゃくちゃリアル。
手でカバーされる範囲も小さくて済むので、フェアだしもう片方の手のストレスも減ります。
あとこの技法、手の湿気に影響されないのが何気に超利点。
その分というか難易度はかなり高いです。
まず基本的な指の動きをマスターするのに時間がかかりますし、コインと合わせるとまた別の難しさが出てきて、手順の中で自然に使うにはかなりの練習が必要になります。
あと慣れるまで痛いです。
慣れると余計な力が抜けて動かせるようになりますが、映像見るともっと小さい動きでやってるように見えるんでなかなか道は険しそう。
他にない動きだし最初に変な癖つくと修正大変そうなので慎重にいきたいところです。
結構ほったらかしてから久々にやってみたらちょっと良い感じになってたので、技法は寝て待てが通用するテクニックだとは思います。
手順はこの技法のあらゆる可能性を試したような3 Coins Acrossがハイライトでしょうか。
わかっていても置いてるようにしか見えなくて本当に凄いです。
このまったりしたテンポに耐える技法というのがめちゃくちゃ良いっすね。
複数枚のコインを使うルーティンなら色んなところに組み込めるということを示した手順になってます。
シンプルに良かったのはCoin Thorough The Glass。
これはマジックマーケットの時に実演で見せていただいたのですが、めっちゃビジュアルにスルーしてて普通に声出して驚きました。
仕組み的にも技法との相性が良く、本当に怪しい動きなくコップの底から入ったように見えます。
この技法使う中では比較的負担も少ないです。
前半の音を使った遊びもコインスルーの振りとして表裏両面の良さがあるし、あのコインロールのフェイクもめちゃ良いっすね。
もう一つ、雑草を使ったレイブンバニッシュが解説されていて、これがかなり綺麗に消えます。
確かに手をかざしただけで消えたように見せるこの消し方にはうってつけの技法で、両手を浮かせて見せれるのでかなりガチのレイブンの印象に近いです。
最初難しいかなと思ったけど、この技法近距離でコインの位置さえ決めればそこそこ安定する感じなので割と実用的でもあると思います。
あんまりコインに詳しくありませんが、この実用性があって応用範囲も広いコイン技法って近年でもなかなかのエポックではないでしょうか。
現象を達成するために絶対必要というわけじゃないけどあった方が絶対良いみたいな料理で言うところのローリエっぽい技法が個人的に好きということもあってかなりハマりました。
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