by jun | 2018/01/31

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昨年フレンチドロップ主催のベベル氏のレクチャーに参加してきました。
一度は生で見たいマジシャンだったのですが、やっぱ間近で見ると感動は何倍もにもなります。

レクチャーということだからか鬼スライトは控えめで、割とその場で覚えれば形だけはできることが多かったですが、だからこそ演技のクウォリティに感動しました。

最初の観客が頭に思ったカードが箱から出てきて、Everywhere Noweherっぽい現象に繋がるところとか、たぶん手順だけ書くとなんじゃそんなことかと感じると思いますけども、流れでやられると本当に思ったカードが箱から出てたり消えたり増えたりしたように見えます。
そう見せるため、より不思議に見せるための細かい解説がメインだったので大変勉強になりました。
手の動きなんかはDVDで学べるので、実際に見て驚いて何故驚いたかの説明をしてくれるレクチャーは楽しいです。

手法的にはかなりダイレクトだったりすることを、いかに技法を分散させて気配を消せるかって方向で手順を組んでるなという感じがしましたし、やはり一つ一つの技法も異常なクウォリティです。
パスやパームは凝視されたらさすがに気配はありますが、タイミングや手順のどこでやるかってあたりも考えられてました。
というか演技はアドリブが多いらしく、質問でカルのこと聞いたら「どこでどうやったか忘れました、カードの状況によって変えてるので」と言ってました。

あとやっぱりベベルのマジックはオチが素晴らしいですね。
ちょっとごちゃごちゃしてるかなと思う手順も、そこまでやってたん?というオチが待ってます。
あとしつこいぐらいキックバックする感じも大好き。

手順的には4Aものが多くて嬉しかったです。
4A使ったダブルサンドイッチは特に面白くて、ツイスト、変化、入れ替わり、消失、移動、サンドイッチと現象盛り盛りでおもろいです。
この手のマジックでよく使うアトファスムーブのスムーズさにも驚きました。たしかに言われたようにやればほとんどリズム崩さず素早く行えます。
なんかこう、手品好きが見たら意外なオチに見えるけど一般の人からしたら何がなんだか意味わかんなくなる系の手品になりそうなギリギリを攻めてるとこが好きです。
鍛えられたプレゼンパワーというか、説明的になりすぎず現象を伝える最小限の言葉の選び方なんかもさすがでした。

あとどうしても生で見たかったモッキングもいろんな角度から見ましたがやっぱりすごかったです。
ただスイッチするだけだとギャンブリングデモンストレーション的になる動きですが、あの動きをやる理由付けの部分も賢いです。でもあれはどっちかというと賢さよりパワー勝負。

理論も学べて最高峰のテクも見れてバランスの良いレクチャーでした。
通訳入るレクチャーは物足りない感じすることもありますが、かなりサクサク進むのでついていくのでギリなぐらいで濃かったです。

ベベルってDVDやYouTubeの演技見て凄い惹かれるんですが、何がどう凄いかを説明しにくいのですね。
手順の面白さはまだ理解できるけど、ベベルというマジシャンの魅力はうまく言葉にできません。
そのあたりを生で見て確認しようと思いましたがやっぱり謎なあたりが良いのかなと思いました。
とりあえずこういう感じの人は他にいないってだけですんごい魅力なので。
他人と違うことやりたいって動機でもなく、ただひたすら自分のスタイルを貫いてんのはかっけえです。

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