by jun | 2018/02/15

スクリーンショット 2018-04-24 0.40.19

日本を代表するカーディシャンの一人である桂川新平さんの作品集で、DVDとしてはかなり初期のものだと思います。
もろに技巧派のイメージのある人ですが、それはどうすればよりビジュアルにより不思議に見えるか追求した結果なんだなってことがわかるDVDで、実用的な技法であるピンキーカウント解説もあるので割と万人にオススメできるものです。

技法編

ダブルカット、ダブルリフト、ピンキーカウント、桂川さんオリジナルショットの基礎技法が解説されてます。
他の技法の解説はそれぞれの項でされてるので、このDVD見ればここに収録されてるものは全部できるはず。

特にほとんどのマジックで使用されるピンキーカウントは絶対先に見ておいた方がいいです。
わざわざピンキーカウント使わんでええやんということはなくて、表向きのカード隠したりするのに必要な技法なので是非練習しておきましょう。

Sandwich Card to 4A

サンドイッチカードでエースを出していきますが、最後は二枚のサンドイッチカードがAに変化するやつ。
この系統のマジック大好きなのですが、割と負担は低めな方だと思います。
2枚目をサンドイッチする時に裏裏裏で出すとこがちょっと気にならなくもないですが、変わる直前までジョーカー示せるのとトレードオフなのでそこは好みの問題でしょうか。

Hofzinser’s Problems + α

ホフジンザープロブレムの後に、Aが全部選ばれたカードのフォーオブアカインドになるやつ。
プロット的にはChad LongのAnother Roumerっぽいですが、セットしておくことで現象はシンプルに見えます。
あとこれも変わる直前までAを示しておけるので説得力高いです。

Any Card to Pocket

二枚のカードをポケットに入れておき、それが観客が自由にいったカードと一致するもの。
なんで二枚かというとそれは演者の都合ですが、そのことでかなり怪しい部分をカバーできる上に、うまく演じれば2倍の感動を与えることができます。

Table Snapchange

テーブル上のカードを変える桂川さんオリジナル技法。
技法もですが、1枚しか見えてないフェイスを4枚変わったように見せる示し方も綺麗です。

Rising Card to 4A

カードマジック事典にものってるライジングカードのあれを使ったエースプロダクション。
4エースプロダクションはシュパって終わるのが多いですが、カードが変な動きをすることが導入になってると不思議要素が足されるので良いですね。
不意打ちでシュパっより、驚いてる間にシュパの方が効果高いように思います。

Standing Visitor

テーブルなしで行えるビジターです。
パケット間の移動ではなく、デックの中でカードが移動するのでこんなのビジターじゃない的な意見もあるようですが、個人的にはかなりお気に入りの手順です。
お客さんの手を使うことで長距離移動感もありますし、それがオフビートになってるのも巧みだと思います。

Acrobatic Sandwiches

4枚のQを使ったサンドイッチカード。
2枚のカードをスタイリッシュに挟んで、選ばれたカードでデックに戻したQを逆サンドイッチするオチ付き。
ビジュアル、一瞬(いつのまにか)みたいな流れはよくありますが、4Qを使うことでもうひと落ちあります。
逆サンドイッチはYoanもmagneticで使ってましたけども、たぶんこっちの方が初出。

Oil & Water

3枚3枚オイルアンドウォーターからフルデックも分かれるタイプのもの。
確実にシャッフルしたことを見せれるこの手法は絶対に覚えておいた方がよいです。

Slow Motion 4A Appearing

ゆっくりエースプロダクション。
こすると一枚ずつ増えていきます。
桂川さんのアードネスチェンジ見るだけで価値あり。

Quick 4A Procution

クイックと付いてますが、ジョーカーを取り出し、ジョーカーからの変化、分裂みたいな流れの間が素敵です。

ボーナス

Table Fan ChangeとMultiple Snapchangeが解説されてます。
どちらも桂川さんの代名詞的な面白カラーチェンジなので是非。

大半が4Aものの作品なのですが、4Aの作品はいくらあっても良いです。
色んな出し方でA出したいし出したらそのA使ってなんかやりたいです。
あと、使われてるスイッチやチェンジは他のマジックに応用可能なものばかりなので飽きることはないと思います。
個人的ベストはStanding Visitor。
やはりテーブルに広げないといけないとなると演じる場所の制約できますし、きちんと状態を確認して現象を説明すれば不思議だと思います。

少し古いDVDですが、現状のビジュアル志向とは少し違ったスタンスの作品集なので久々に見ても古い感じはしませんでした。
桂川さんがショーでやってるものはたぶん教えられてもできない高難度のものどと思いまし、なんとか頑張ればできるやつをレクチャーしてくれる優しさも嬉しいです。
優しさ大事。

Sponsored Link

Comments

No comments yet...

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です