by jun | 2020/08/14

2005年に東京堂出版から出た本で、Philip T GoldsteinのFocus完訳です。翻訳はTON・おのさかさん。日本語版では著者Max Mavenとなってます。
原書は1990発行ですが、初出は70年代後半から80年代前半のものが多く、今見ると敬遠される動きが多いように見えたりもしますが現象はとても良いものが揃ってます。
インパクトのあるオチもあるし、ひねりすぎてない時代というか、現象は派手だけど一体どう見せればいいのかという事はないし、ハンドリングも全体的に手堅いです。
久々にまとめて読み返しましたが現象覚えてるやつはだいたい手が覚えてるものも多く、たぶん無意味な動きが少ないことと使用される技法が絞られてることが要因だと思います。
東京堂クウォリティのギャフカードがついてきますが、大半はレギュラーデックのみか一般的なギャフで演じられるものです。

序曲 Overture

表向きの赤いAで裏向きの黒いAを挟み、その位置関係と表裏が入れ替わるというトリック。
タイトルはTwisting the Acesの序曲として、ということらしいです。
レギュラーのみで行え、パケットトリックで使われる基本的な技法のみで達成している作品。
変化前のあらためと変化を示す時に使われる技法の連なりが、お互いの技法の矛盾を消し去ってる感じが気持ち良いです。

変身 No-Gaff Differential /スナップで変身 Snap Differential

4枚のAと4枚のKの変化現象。
一応続けて演じることが推奨されていますが、セット的にはスナップで変身のみ演じる場合の方が多そう。
変身の方は1枚のビジュアルな変化から他を見ると全部変わってるという見せ方で、デックの上でころころやるとこさえ頑張れば楽しいです。
スナップで変身の方もデックの上でコロコロやらないといけないので、やっぱりちょっと続けて演じるのは負担に感じます。
元に戻るのは綺麗だと思いますが、デックに触れる以上その中に紛れた感も出てしまうと思うので。

変換 Transfourmation

4枚のAが4枚のKに変わり、観客が言ったマークに応じて色が変わるおまけがつきます。
マークはフリーチョイスで、1/4◎、3/4○ぐらいの感じです。
3/4はエンドクリーンではないですが、パケットで独立した状態からの2段変化、観客のコールもあるので悪くないかなと。

接近 Vicinity

3枚のマジックカードが観客の選んだカードに反応して全部変わる、これが繰り返されます。
ジョーカー→Q→A(エンドクリーン)という構成がとても素敵です。
技法も無理ないですし、繰り返しに微妙な演出的な変化があるのも楽しい。

エコロジカル Twisted Location

Kのツイスティング現象の後に観客のカードがサンドイッチされます。
ツイスティング部分でサンドイッチのセットも完了してるからエコということらしいですが、やっぱりこの手のプロットは裏の仕事の綺麗さありきすぎて好きになれません。
あと4枚のカードに1枚だけサンドイッチされてる絵面もそんなに。

コレクター Snap Collectors

4枚のAがKに変わり、Aはデックの中で選ばれたカードをコレクターしています。
これも別の現象からサンドイッチのパターンですが、変化が一瞬であることと、消えたカードがどこにいったのかというもやもやが解消される形で示されるので、都合主義感はあんまなくて好きです。

取り調べ Third Degree

3枚カードを選んでもらって戻す、クラブのA〜3をデックに乗せてシャってやると消えて、デックを広げるとバラバラに散っていて、それぞれのカードの数字分数えると選ばれたカードが出てきます。
カードを戻してからは手堅いハンドリングで、割と狙った通りの印象を与えることができるトリックだと思います。

消化 Choice Flesh

4枚のKの間に観客が選んだカード3枚を差し込み、3枚の中から1枚選んでもらったカードだけを残して他二枚は消してしまいます。
ハンドリングも良いのですが、あらかた仕事が終わってからのメンタルチックな印象を残すセリフもしっかりあって、演じ甲斐のあるトリックです。

捕獲 A Fine Mesh

3枚の色違いジョーカーの間に2枚のセレクトカードを差し込み、消す。
今度はジョーカーの1枚が消えて、デックの中から表向きで現れ、その隣が2枚のカードになっているという手品。
消えたり移動したりという現象にそれぞれ理由があって楽しいです。
ややくどい気もしなくはないですが、説得力あるサトルティが詰まれた良い手順だと思います。

逆転 Inside Out

5枚のカードが変化する手順ですが、見せ方が面白いです。
5枚の中に1つ仲間外れのカードがある状態がまず入れ替わって、最後は全部同じカードになるという流れ。
惜しむらくは5枚の同一カードを示すところから始める必要があり、どうしてもそれ用の何か感が出てしまうところでしょうか。
色々と目をつぶれば4枚のAと4枚のJでも行けそうではありますが。

表と裏 Back Ordered

レギュラーカードだけで行うバックオフ。
擬似的なあれを作ってる感じのあれで、分厚く見えること以外は負担なく行える手順です。Quadrophonic False Turnoverという有用な技法が解説されてます。

バックギャモン Back Gammon

バックオフから裏色チェンジまであるトリック。
酔っぱらったダイバーノンが「今まで見たことない最高のパケットトリックだ!」と言ったらしいです。
全体的に技法のクセが強く、ちょっと抵抗ある系ではあります。
4枚のAをデックから抜き出すとこから始めれば、序盤のあらためが不要になるのでだいぶ軽くなりそうです。
表が戻っていくとこのシークエンスは鮮やか。裏の色が変わる系って直前の印象が大事だと思うんで、ここは大きいプラスです。

飛び移るA達 Jumping Bean Aces

エースアセンブリーのシンプルな形。
それぞれに3枚乗せなくていいのがとにかく素敵。一般的な見せ方でも消失というより変化なので、その方向でシンプルにしたってのが良いっすね。
松田道弘さんとかもやってますし、今でもこれのバリエーションがちょこちょこ発表されてます。
Jack Parker、Carlos Vaquera、Harapan Ongあたりの作品がお気に入り。

素早い入れ替わり Immediate Aces

4枚のAと3枚のスポットカードの入れ替わり。
これをJumping Bean Aces的な手法で解決した手順もあったりしますが、ここで解説されてるのはスイッチ方で結構綺麗に終われます。

対比 Relative Interchange

A〜4と赤のスポットカードの位置が一枚ずつ入れ替わる手順。
手を動かす面白さはあるのですが、かなり単調で地味なのであえてこれを見せるシチュエーションが思い浮かばない類のトリックではあります。
現象の単調さより、裏向きのカードがこれですよという状況説明を繰り返すのが辛い。

地獄のエレベーター Brimstone Elevator

♣︎のA、2、3、4が、1枚ずつエレベーターに乗って上に昇ってきますが、最後に閻魔さんもあっと驚く落ちが待ち受けています。

これも単調にエレベーターしていくのですが、閻魔さんもびっくりの落ちがあるので気持ち良さはあります。
落ちのために演技中見せれるカードが少ないのはちょっと怖い感じはあるのですが。
Devils Elevaterのバリエーションなのですが、ここではセリフが現象の説明にとどまってるのでちょっと工夫は必要です。

波風 Troublebacker

表の色が違うカードでの入れ替わり現象の後、実は裏も違いましたというおまけがつきます。
なんかこう全部が綺麗に入れ替わるという感じではないんですけど、その分手順やカード構成がすっきりしていて好みです。
セリフも気が利いていて良いです。

赤裸々 Naked Lunch

ジョーカーの間にAを差し込んでいくとひっくり返って、Aの色が全部変わる現象。
序盤以外はあんまりカードを隠してる感がなく、普通にデックから抜き出して始めれば特に違和感なく進められると思います。
枚数をいじくらなくていいのでストレスも低め。

7枚のカード Progression

スペードのA〜3と4枚のブランクカードの7枚。A〜3がブランクカードの中で消え、最後はハートのA〜7の7枚になります。
最初読むとちょっとややこいように感じる手順ですが、セットさえ覚えれば手順はシンプル。
色々とダーティーなところが残るものの、やっぱり全部変わるのは楽しい。

朱に交われば Ascension

赤いカードの中にKを入れると赤くなり、Kが消えて4枚のAになります。
レギュラーデックのみで行える手順で、枚数もかなり頑張っていて綺麗です。
ただまあこの手のトリックによくある「1枚置いておきまして」というところがやや気になるところではあります。

低音のささやき Sottovoce

SadowitzのWhisperersのバリエーション。4枚のJの間にカードを入れて囁き声で当て、最後は選ばれたカード3枚とJがトランスポジションするというプロットです。
Maven版はこれにJがAに変化するという落ちがつきます。
割と入れ替わりのとこの理由が弱いプロットではあるので、派手にして特別なカードであることを示すという流れは綺麗なのではないでしょうか。
一瞬を除いてほぼ厚みは気にならない感じです。

ポーカー Casanova

スタッドポーカーで10のフォーカードとスペードのAからロイヤルフラッシュに変化するトリック。
スタッドポーカーであることがうまいこと機能してる手順で、フォーカード出た時点での一応確認からいつの間にか変わってたという流れがとても良いです。
若干ばたつくとこもありますが、変化はクリーンな印象が残る流れ。

ポーカーとポルカ Five-Card Polka

青裏のジョーカーが赤裏に変化していき、表はロイヤルフラッシュに変化。
このトリックは小噺感のあるセリフがついていて、ポーカーとポルカの勘違いから1枚ずつの裏の色が変化する流れが楽しいトリックになってます。
ハンドリングも覚えやすく、ギャフを上手く使った手順です。

がらがら蛇 Sidewinder

4枚の青裏Kが赤裏に変化し、表は全部Aになります。
ポケットのカードとの交換を行うことでそこそこのクリーンさを保っていて、レギュラーカードのみで演技可能。

びっくりハート Fluttering Hearts

青裏の4Aが赤裏に変わり、枚数も増えてロイヤルフラッシュになります。
エンドクリーンではないのですが、最後の現象の示し方と観客に裏の色を確認するセリフが入ってることによって諸々が気にならないような作り。

恋人 Lassie

ホーミングカードのブランク落ち。
ありそうであんまり見たことない感じのトリックです。
仲間外れカード以外がバラバラのAでも行えるものなので、うまいことやればレギュラーから抜き出して演じることもできます。
ハンドリングも良く、この本の中でもお気に入りの一作です。

即席プリント Printing History

4枚の両面白のカードに1枚ずつ印刷されていきます。
裏面が印刷されることはなく、手渡しも不可なのですが、印刷されていくところの説得力だけで持っていく感じは結構好み。
難しいことをすることもなく一気に印刷されるところも大胆ながらビジュアルで良い感じ。

おおかみ Cry Wolf

2枚のジョーカーとハートのA 2を使った入れ替わり現象の連続。
ラストトリック的なところから始まり、サンドイッチしたカードが変わったり、カードが消えたり全部ジョーカーになったりという大作になってます。
レギュラーカードだけで行なえ、意外性の増していき方も巧みです。
若干無意味に見えるカウントも多いですが、実演ではそこまで気にならないかと思います。

調教 Packetrainer

Twisting the Acesのバリエーション。
クラブのA〜4を使い、それにあった演出で行われます。
セリフにあったマジカルジェスチャーと、マジカルジェスチャーの説得力あってこそ観客に渡してやってもらうところが効いてるのが見事。

ひねくれ者 Exitwist

こちらもTwisting the Acesですが、ちょっと変則的なオチ。
どうしてもひっくり返らない最後の1枚を完全に消してしまいます。エンドクリーン。

頑固者 Extraexitwist

ひねくれ者に裏の色も変化する落ちがついたもの。
鮮やかではありますが、ややハンドリングがつらくなっているのと、エンドクリーンでなくなってるので痛し痒しという感じでしょうか。

赤面 Extendedexitwist

こちらもひねくれ者のバリエーション。
どうしてもひっくり返らないジョーカーの顔が赤くなってしまい、恥ずかしすぎてどっかに消えてしまうという落ちです。
インパクトとハンドリングのバランスが一番良いのはこのバージョンでしょうか。

交流 Exile

4枚のAと4枚のジョーカーを使い、ジョーカーは観客に持っていてもらいます。Aの中から1枚選んでもらい、そのカードとジョーカーが入れ替わるという作品。
ギャフ使用ではありますが、観客に持ってもらうほうはずっと持っていてもらえるのでそこまで負担はないです。
カードを選んでもらうところもフェアで、同種のプロットの中ではかなりシンプルにまとまってる作品だと思います。
レギュラーだけでやろうとしたり、コールカードでやろうとするとやっぱりごちゃごちゃしがち。

転写 Penetration of Blank

こちらは4枚のKと4枚のブランクカードで、フリーチョイスで言ってもらったカードだけが入れ替わるという手品。演出的には入れ替わりではなく絵だけ移るという見せ方です。
フリーチョイスながら大変なバッドエンドがなく、転写という設定上そこまでシリアスなメンタル感もないので気楽に演じられます。

新幹線 Shinkansen

赤青4枚ずつのパケットを使い、片方から1枚選んでもらうとそのカードが消えて反対に移動します。
いろんな枚数をごまかす策略があってとても良くできたトリックです。
大好き。

従順 Simplified FTL

FTLはFollow the Leaderの略。
このプロットはだいたい似た感じや継ぎ接ぎになりがちで、これもまあ一個一個取り出せば見たことあるような感じではあります。
レギュラーだけでできるやつだし悪い手順ではないので覚えておくならこういうのという気はしますが。

力関係 Off-Balance Leader

これもフォロー・ザ・リーダーですが、3枚と5枚のオフバランスパケットで行う変わったもの。
実際にやってみるとわかるのですが、思ったより錯覚が強く、枚数ごと入れ替わった感がかなりあります。
1フェイズのシンプルなもので、このプロットの中ではかなり好きな作品の一つ。

奇数偶数 Bodkin

A〜5を奇数と偶数のグループに分けると、奇数は奇数枚、偶数は偶数枚になりますが、枚数もカードも入れ替わります。
いやー、良い現象です。
オフバランスだけだったらハンドリングのごちゃごちゃ感もあるしそこまで惹かれないのですが、超綺麗な話ですよねこれ。
実はラストトリックとかより置いたカードがなんなのかわかりやすくなってる部分もあり、説得力も強かったりします。

石けり Hopscotch/石けり・2 Hopscotch Again

A〜5を順番に並べてから、位置を入れ替えるも元の場所に帰ってくるという手品。
2作とも考え方の違いというほどのバリエーションではなく、好みによると思います。
入れ替えた感がしっりあるのは2の方でしょうか。

水と油 More Oil, More Water

エキストラ1枚、4-4の水油です。
4フェイズになっていて、どこもまあまあフェアです。2段目がちょっときついので飛ばしてもいいかもしれません。
カウントも使わないし、エキストラ1枚のおかげでほとんど見せれるので普通におすすめ手順。

混合 Mixtant

4-4ノーエキストラのアンチ水油。
とても簡単で覚えやすい手順なので重宝します。
カルを使わずにあれするところが結構良い。
あと、この手の現象では珍しい観客に選択させるところがあるのもちょっとおもろい。

表裏混合 Up & Down Mixtant

これは表裏で交互に混ざるやつ。
若干カウントがあっちいったりこっちいったりややこしくなりますが、見栄え的にはこっちのほうがいいですね。

水滴 Tiny Water

赤青に別れた4枚のAを使った水油。
割と普通の2-2水油的に進みますが、途中からモンテ展開になって最後は全部赤くなります。

螺旋階段 Spiralvator

赤4枚黒4枚で行うパケット内のエレベーターカード。
黒いカードが赤いカードを上がっていくのですが、ちゃんと見せつつそのカード自体が上がってきたように見せれるところが面白いあたり。
トップで上がってくる現象はあえてこれということはないですが、水油の前後に演じることができるので、くっつけるとまた違った印象になりそう。

赤と黒 Counter-Revolution

赤4枚黒4枚でやるMaxi Twist的な何か。
ハンドリング自体は普通ですが、演出とセリフが面白い一作です。

段取り Con-Sequence

クラブのA〜4を使ったトリックで、A〜3は移動したりひっくり返ったり色々と能力を見せます。4だけは何もできないかと思いきや裏の色が変わります。
これは何より話が好き。無能と思われてたやつが実は一番すごいやつだった的な。

染色 Chromavator

ノーエキストラのアンビシャスクラシック。
1枚だけ裏の色が変わるやつ。
カウントを使ってカードの位置移動を見せるところは若干わかりにくさがありますが、裏色変わるやつでエンドクリーンなのは大きいですね。

表返り Chromatwist

染色のひっくり返りバージョン。
これもエキストラなしなので良い感じです。
まあちょっとMavenの手癖が強いような気はします。
Twisting the Aces知ってたら色々いじれるので頑張りましょう。

組合せ・1 Chromated/組合せ・2 Chromatose

染色と表返りの組み合わせ現象。
満漢全席感がやばく、実際ちょっとこってりしすぎな気はします。
ただまあ裏色違いは前の手順が長いほど意外性は出ますし。
1と2の違いはツイストを先にやるかエレベーターを先にやるかの差で、個人的にはエレベーター先派です。

なんじゃこりゃ Tearable

2枚のカードのトランスポジションなのですが、やぶったカードで半分ずつ入れ替わっていきます。
カードをやぶることでとある手法がほとんど気にならないレベルにまでなっていて面白いです。
こういう普通はちょっとストレスだけでなんかするだけで抵抗なく行える技法結構ありそう。

集合 Umpteenth Aces

スローモーションエーセスの手順。
この本現象が変わったものも多いですが、クラシックプロットのバリエーションは手堅く良い感じなのでぜひ読んでおきましょう。

遡る secA ruoF

遡ってもう一度やってみましょう、とアセンブリ現象を繰り返すと、次々意外なことが起こる手順です。
バックファイア的なカードの散らばりや、Kへの変化などを巧妙な構成で見せる手順で、個人的にかなり気に入ってるトリック。
観客にパケットを選ばせるところも効いていて楽しい。

復帰 Diminishing Returns

4枚のジョーカーを使ったカードの移動。
消えて次のパケットに2枚、それも消えて次のパケットに3枚というふうに飛び移る感が魅力の一作。
カードを置くところに不可解な部分がなく、物理的に移動させた瞬間が絶対にないように見えるのですが、その分ディスプレイ技法に頼るので好き嫌いは別れそう。
逆にそこさえ気にならなければもとに戻るまでとても良い感じの流れです。

赤の中の青 Picasso Aces

色違いのエースでやるアセンブリー。
有名な作品ですけど、あらためてやってみると良いですよね。いちいち錯覚がうまくいってる作品です。
Ultimate Acesのバリエーションはマニア界隈で多く出てますが、個人的にはこれがベスト級に好き。

痛撃 Stinger Aces

アセンブリしたAがロイヤルフラッシュに変化する謎大作。
ギャフ祭りのおかげでほぼ無理なく演じられます。
Aからロイヤルフラッシュという枚数ごと変わる件についてのコメントがあり、実際の手順としてもそこが気にならなくなるような流れになってるのが上手いところでしょうか。

千変万化 Impressions

1枚のジョーカーがどんどん別のカードに変わっていく手順。
観客が選んだカードにサクっと変化するところが超鮮やか。
ユニバーサルカード系の手順で実際に同時に同じカードが見えると、なんかそれってそれ用のナニなのではと思うこともあるのですが、これはジョーカーがひたすら変わるしそういう演出なので大丈夫です。
セット大変ですけどこれは価値あると思いますね。

仮面 Masque

こっちはレギュラーだけでできるユニバーサルカード風の手順。
1枚のジョーカーが観客が選んだカードに変わります。
カード3枚使いますけど、その都度ジョーカーに戻す感じが粋。
やや単調に感じますが、入れ替わりのオチもついてます。

個人的にパケットトリックは普通の本に2〜3個入ってれば十分というぐらいの感じなのですが、たまに大量に浴びせかけられるのも大事だと思っていて、パケットトリックは手を動かして確認するだけで楽しいですし色々やってると自分の好みもはっきりします。
ちょっとしたセリフや見せ方の工夫にこだわりがあるものも多く、なかなかここまで良質な作品がこの量載ってる資料も少ないですから食わず嫌いしてる人のルドヴィコ療法にはうってつけの一冊ではないでしょうか。

Sponsored Link

Comments

No comments yet...

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です