by jun | 2021/01/31

1960年に出たJim Sterankoの作品集。2008年にハードカバー版が出てそれが去年リプリントされたので読みました。

Chapter One – Fundamentals

ダブル、インジョグ、メキシカンターンオーバーが解説されてます。
どれも些細なこだわりですが、メキシカンターンオーバーなんかはなんも考えずにやるより良さげ。

Chapter Two – The Action Center Reverse

アクションリバースの後にカットせずにリバースカードを真ん中に持ってくる方法。
見た目はほぼ同じに見えるのでダイレクトに中でひっくり返った方が得です。
確か松田先生の本で解説されていたけど、まだの人は知っておいた方がいい技法。

Chapter Three – Positive Card Control

ブレーク感のないダブルカットコントロール。
ピークやクリンプも解説されてます。
ちょっとこのあたりは今読んでもオリジナリティがよーわからんですね。

Chapter Four – The Lateral Palm

目玉のラテラルパーム。
基本的なロードとリプレイスメントなど、意外とちゃんと解説されてるものが少ないので抑えておきたいところです。
抜き方も知らないやつがあって面白かった。
アンドラスの技法を応用したSteranko’s Center Steal Changeなんかはかなり気配なくせそう。

Chapter Five – Multiple Shift

テーブルカットのマルチプルシフト。
シフト自体は普通ですが、ちょっとした工夫があって便利なものです。
特にCutting the Aces等のリベレーションに繋げる場合には有用。
観客にカットしてもらえるようになるからギャンブリングデモにも。

Chapter Six – Card Miscellanea

色んな技法が解説されてます。
ボトムカードのリバースのやつはスプレッド閉じる動きからだと手に馴染む気がします。

不思議なものではないですけど、デックの中から2種類のフォーオブアカインドをかっこよく抜き出すThe Duplex Cullが良かったです。
なんか見たことあるなという気がしてたけどダローのエンサイクロペディアのDVDでやってましたね確か。

Chapter Seven – Cue On Cards

いくつかのエッセイ。
好みを語ってるだけのようにも読めますが、それぞれ短くてあっさりした感じの文です。
ルーティンの組み方とかは普通に参考になりました。
態度の話もちょっと出てくる。

Chapter Eight – Quick Trix

クイックなトリックが3つ解説されてます。
A Flashy Openerというデックプロダクションはイマイチ完成形が見えないけど、見せ方は面白そう。
他2つは小ネタにしてもちょっと演じる動悸が思い浮かばないしょっぱい感じでした。

Chapter Nine – Trio

Suspension of Thoughtはブレインウェーブ、Sudden Thoughtはストップトリックをレギュラーでやる方法。
Sudden Thoughtの方は今でもOPやエニーナンバー形のトリックで使われるあれ的なあれです。その状態に持っていくところに工夫があるのですが、これがちょっと見た目に綺麗とは言えません。その後の手つきは結構良い感じですけども。
Suspension of Thought技法の精度次第。

あとVoodoo Card。
リバース現象を連ねて盛り上げる楽しい手順です。
この本他にもテーマを持った作品がありますが、これがやっぱり一番上手くいってると思います。

Chapter Ten – Aces in Abstraction

AとKを使ったルーティンです。
Aと思ってたらK、みたいなあっちゃこっちゃ型の手順で、たぶん50年代とかにはまあまあ斬新だったはず。
しっかり現象を見せながら意外性を強調出来る作りで演じやすそうです。
最近だと勢いで持っていくパターンも多いので、しっとりとした手順の確かさがわかって良かった。

Chapter Eleven – Card Eslipse

連続するカラーチェンジのルーティン。
意外とギャフ使用なのですが、ちょっと変わったビジュアルとエキストラを活かした移動現象を含むかっちりした手順が楽しめます。
結構良いんじゃないでしょうか。
変化や消失自体はビジュアルに起こるのでエキストラ感はあんまない。

Chapter Twelve – Dead Man’s Hand Finale

Spectator Finds Aces的な手順ですが、ちょっとこれはどうなんでしょう。当時としてもマルローとかが色々やってるしこの手法ならではの良さはちょっと見つけにくい感じ。
技法の紹介的な手順というならわからんでもないですけど、なんぼなんでもクリーンさに欠けすぎでは。

Fantasy Card Routine

ある原理を使ったカード当てのルーティン。
単純な当て方があったりMove a Card風のがあったりOOSOOM風のがあったりと楽しいです。
観客にシャッフルしてもらえる手順なのでマニア向けにも良さそう。

Bonus Section

Terrense Francisco氏による補足原稿。
各トリック写真を補完してたりBare Bonesが用意されてたりするので、同時並行で読むと良いです。ものによってはバリエーションも解説されてます。

手順も技法もいいものは載ってる本ですが、先駆者すげー的な感動はちょっと薄かったです。
でも悪い意味での古臭さはあんまなくて、コンセプトをはっきりさせたルーティンの考え方はおもろい。
分量も適度だしいつかは読みたいと思ってたので読めてよかった。

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