by jun | 2018/09/10

本とかでよく名前は見るけどちゃんと作品集は読んだことがない人たくさんいますがブルースサーボンさんもその一人で、なんか読んでみたいと思っていたらL&Lでセールをしていて一番タイトルもアートワークもかっこええので読んでみました。
ウルトラってついてるし同タイトルでDVDも出てるようなのでたぶん重要作なはず。

ACES AGAIN!

エースを題材にした章。
色違いのカードを使うアセンブリ”The Red-backed Aces”と4枚のエースを使った連続アンビシャス現象”Floating Aces”が解説されています。
どちらもパズル的要素が強い作品で、うまく成立しているけどたぶん実際に見ると引っかかるところが多そう。
アセンブリはカウント多用パターンでかなり危うい感じです。

Floating Acesはやっぱり差し込むエースを最初しか見せれないのがちょっとあれなところで、最初見せてるから次見せなくても説得力が出る説もありますが3枚続くとさすがにちょっと。
仕組みはめっちゃ綺麗でやってておーって思うんですけど、エースなのに見せれないもどかしさがすごいです。
あまり勢いとテンポで持っていけないですし、突っ込まれないスキルがかなり要求される手品だと思います。

LONG ROUTINES

長めのルーティン。

“The Joker Trick and Four Dollar Confusion”は観客が言った数字のカード4枚がジョーカーに変わって更にエースになってエースがツイストする手順。
ごついパケットをごつく見せない技法全く知らなかったので練習してみたくなりました。これができたら結構な数のパケットトリックが嫌じゃなくなるかも。
ジョーカーに変わる部分とエースになる部分は別の見せ方をしますが、演出上あまり気にならないようになっていて、オチのエースの方がフェアに見せれるので特に気になりません。

観客がシャッフルして4人の観客にポーカーの手札を配り、一人一枚ずつ演者の手札と交換して演者の手札がフォーエースになる”To Pay the Price”も面白いです。
カードを交換するというポーカー性をディーラーと観客でやるっていう手品っぽさが良いですね。
ポーカーテーマのは通常のルールと違うのでやるのが好み。
関係ないカード交換してるだけやんと思わせない感じで、そこを先回りしてプレゼンできるのも良いです。

A CASTLE ACT

マジックキャッスルで演じられた3手順。

表がなくなる”All Backs”はDB使用パターン。
個人的にはオールバックはDB使うと説得力が300倍ぐらいになると思ってて、その処理方法が賢ければ尚良いです。
この手順でもとてもうまく処理されていて、演出としても面白いしフェアじゃなくても綺麗に落ちます。
サトルティはテーブル不要でバーノンのあれより手首の捻り感があって良い感じです。
4枚エース出すってのとセットの都合がいい感じに組み合わさっててかなり好みの手順でした。

観客の手の下に置いたエースが別のカードに変わる”The Conus Aces”からハードな技法が使われだしてきて、演技力もかなりないと不思議に見せるのは難しそう。
マジックキャッスル的な雰囲気で場をコントロールできるような環境だと強そうですね。

3フェイズからなる”Repeat Aces to Pocket”は4枚のエースのカードトゥポケットですが、複数枚でやるメリットを活かしていて、あれするのが得意な人はオチの封筒インまであんま怖くない感じでいけると思います。

MIGRATING CARDS

移動現象2手順。

“The Fabulous Cards to Pocket”はスペードのA,2,3が別々のポケットに移動します。ノーデュプリケートでサインもさせてもらえますし、アヘッド具合もよくオチの移動とか超気持ちいい感じです。
個人的な好みで言えばRepeat Aces to Pocketよりこっちの流れの方が好きでした。

飛び込む型のカードアクロス”The BC Card Across”はハンカチで10枚のカードを包んで持ってもらって、その中にサインカード2枚が入ります。
延々怖いことが続くので言い張り勝負みたいなとこありますが、随所に仕込まれてる工夫のおかげでちょっと楽な気がしないでもないです。

WARPED

お札とカードを使ったカードワープ2手順。
カード2枚でやるより知恵の輪感がなくなる気がするし、お札でしかできないサトルティができます。
くるくる巻けるのでお客さんに持ってもらうとこの怖さがなく、演者が完全にハンズオフになれるのも大きなメリット。

THANKS TO KORAN

グラスプロダクションとリングフライトの解説。

“Hanky Panky”はハンカチからコイン、タバコ、ライター、ドリンク入りのグラスが出る間違いない感じの手順です。
水の入ったグラスはボトルより小さいけどどっから出てきた感が強くて好きです。
この手順だと「どこに隠してたんだろう」とも思われにくいはず。
ドリンクをあれしておく方法はデビッドストーンのあれが気に入ってますが、この手順だとあれがあれすぎてもあれなのでこの方法がちょうど良いのですかね。
若干怖い。

リングフライトは”Silent Flight”ってぐらいで自然に見えるようにこだわられています。
ロンウィルソンがクレジットされていて基本的な手法は似てますね。
たぶん音はロンウィルソンのやつの方がうまく消せるはず。

THE STRADDLE REVERSE

リバース技法とそれを使った手順の解説。
このリバースは真ん中に差し込んだカードがトップ(表向きのボトム)でリバースされるもので、使用範囲は限定されますがそういうのが必要な時もあるので覚えておくと便利。
ノーセットでシンプルなリバース現象を目指すと手数は増えるので、動作完了させてなにかしらの方法でリバースカードを隠して広げてその後なんかするとか、テンカイリボルブ形式のトライアンフとも相性が良さそう。

ここで解説されてるのはバーノンの”It Stands Alone”のバリエーションである”Alone Again”。
観客にカードの名前聞いてからごにょごにょするパターンのリバース現象で、演出次第でインビジブルデックっぽい印象を与えられるかもしれません。
使われてる技法の組み合わせは色々考えられそうで、頑張れば4枚とかもいけるかも。

REVOLUTIONARY SHIFTS

“Free-turn Pass”とそのバリエーション。
デックを回転させながらパスします。
動きはハーマンパスのバリエーションであるMidnight Shiftと似ていますが、あれとは回転させる向きが逆で、準備段階のもそもそは少なく済みます。あと角度に強い。
回転させた時には終わってるMidnight Shiftと比べると回転後にトップをカバーしないといけないのでビジュアルなカラーチェンジには向きません。
小指ブレイクから準備するのがちょっと大変なんですがなんかコツあるんでしょうか。
これデニスベアさんがめちゃうまいです。

やはり回転させる動きが気になるのですが、”The Free-turn Table Pass”っていうバージョンだと揃える動きでできるので実用的かもしれません。
テーブル上でやる場合はハーマンパスやクラシックパスのようにちょっと腰浮かせたくなる感じがないのでかなり有用かも。
この動きを応用した”The Stop Trick”も頑張り次第ではなんとか。

ODD HALF PASSES

正面にはかなり角度強くなるハーフパス。
手でカバーするよりデックの面見せた方が自然みたいな感じで、演者立ち観客座りみたいなシチュエーションかつ横向けない時に強さを発揮します。

CUT AND RESTORED ROPE ROUTINE

はさみでロープちょきちょき切って復活するやつ。
超苦手ジャンルで、解説見ながらやってもうまくいくのに4回かかりました。
うまく行った時もほんまにこれで大丈夫かいなって感じのだったのでディセプティブだというこどだと思いますし、この大丈夫かいなという気持ちと表情をうまく持ち込めばリアリティを出せそう。

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