Nathan Colwellの小冊子。彼が書いたTheseusという本が気になってるのですがそれは特殊な本みたいなので普通に手順が載ってるこっちを先に読みました。
手順が4つと技法いくつかの薄いレクチャーノートです。
手順の方はどれも面白い原案を面白い方向で改案していて、元ネタと比較してもここを強化しましたってとこがはっきりしてるからめっちゃ刺さります。
その狙いというのもあらゆる手品に広く通じるもので考察の文章も面白いとても良い本でした。
Finish Line
トライアンフの手順です。
手続きは少し特殊。
なぜそういう段取りと演出にしてるかには理由があって、そこでされる記憶操作と嘘についての話が面白い。どうすれば記憶操作足り得るのかという考察にとても説得力ある手順でした。
Dav’s Transpo
グレゴリーウィルソンのLicense to Thrillのバリエーション。観客の免許証と演者の免許証が入れ替わります。
演出とそこで使えるハンドリングがめっちゃ賢い。
原案もこってりしたプレゼンテーションが解説されてるけど、本作はより無駄なく効果をあげてるように思います。
Feathers and Bricks
トミーワンダーのSplitting the Profitの改案。お札が増えたり戻ったり変わったりまた戻ったりします。
この現象の流れも考え抜かれた結果のもので、お金を使う手品するなら読んでおきたい文章。
トミーワンダー版より重要な箇所のストレスが減っていて、セリフに合ったサトルティだからめっちゃ楽。
現象の見せ方も良いしこれはめちゃくちゃ気に入りました。
Picnic Under the Stars
A Poker Player’s Picnicの改案。
観客に自由な選択をさせられる感じになってます。
そういう手品をやる時のジレンマというか、観客とはなんぞやみたいなところが文章になってて面白かった。
Techniques
全部で技法が7つ解説されてます。
Convincing Curveというコンビンシングコントロールはテクニック派には超おすすめ。むずいけどこれできたらコントロールもパームもフォールドもワンテンポ早く出来てめちゃ便利そう。
あとカウントの最中になんかこっそりやる系の技法がパケットトリックの幅を広げてくれそうな感じで頭の隅に置いておきたいと思わせるアイデアでした。
面白かったのでTheseusも読みます。
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