by jun | 2018/04/24

1巻も楽しめたし2巻もKindle Unlimited会員は無料で読めるので読みました。
なんか説明文に「10 REWind 」と書いていますがこれは1巻に載ってるやつなのでこっちだけ買おうと思ってる人はお気をつけて。

progressive2 | 西野康介, 天野悠人 | Kindleストア | Amazon

Boxed ambition

カードケースの中で起こるアンビシャス現象。

箱の外でも使える技法ですが、箱の中でやると説得力が増します。
錯覚的な説得力が増すとか必然性が出るというより、その状態で見せることに違和感がなくなるという感じ。
カードの選ばせ方とその前の操作は逆でも良いのではないかなと思いました。
そしたらあれしなくてよくなりますし。

Peek in your heart

相手が心に思ったカードを的中させる。

Out of Sight of MindやIntercept的なあれですが、両者の良いところも悪いところも引き継いだ感じの作品でした。
最初の数枚選ばせるのも少し手間がかかる方法を取っていますが、Interceptの手法であれば絞れるはずなので、なんでこうなったのかがよくわかんかったです。
たしかにわかりやすくはなりますし、最悪のパターンは避けれるのですけど、それならもっとがっつり仕込んで可能性を0にしたいところです。
エンディングの処理もあんまり好きな方法ではなく、前段までのコストの割にそれしなきゃいかんのって感じでした。

Devil’s whisper

 不可能性の強いストップカード。

バリーリチャードソンのカードアットエニーナンバー的なやつです。
的なやつというかほとんどそのままで、あれをあれするとこに工夫があります。
あの場所をあれする方法の中では楽な方ですし、セリフと一体化しててこの手順にはものすごく合ってました。

Predicphone

スマートフォンを使ったカード当て。

カード当てというか予言です。
ケースにカード数枚入れたスマートフォンさえ持ってればいつでもできますし、原理自体は色んなとこに使えるやつで、これが騙くらかし系の原理で結構好き。
スマートフォンケースからカードが出てきてスマートフォンの画面に予言されるってのは綺麗で良いですね。
機種やOSも限定されてなくて特殊なアプリも必要ないのでとても良いです。

機種やOSが限定されていて特殊なアプリも必要なスマートフォン手品より実用的!

Imaginary face

 テーブルに出した1枚のカードと相手が心に思ったカードが一致する。

手法自体は新しくないですが、この現象を色違いでやったのはあんま見たことないかもです。
動き自体は無意味でも色で説得力出るので誤魔化せそう。
動き自体にも必然性つけたいので、自分はこれ系やるときは絶対マットがない場所でやることにしてます。

ただ色違いにすると処理が非常に面倒で、処理については触れられてませんでしたが、まあまあの感じでそっち見せてってなりそうなので怖いです。
シンプルな割に考えだすとややこいので意外とマニア受けするかもしれません。

Card on the box

2人の観客のセレクトカードがカードケースの上と下に移動する。

2枚のカードを示しつつ仕事少しずつ進めていく感じはアルスさんのAfterに近いでしょうか。
とてもクレバーな解決法だと思います。
2枚選ばせてのカードなんとかボックス系は、だいたい1枚はデックの中でなんかになっててもう一枚が箱のどこかにあるってパターンが多いですがどっちも箱のどこかから出てくるのも良いですし、オチの見せ方も物凄く好みでした。
解説写真でSmith No3というデックを使ってましたが、あれは箱の裏がテカテカすぎてカードなんとかボックスには向かないと思いました。

Homing card

捻りを利かしたホーミングカード。

タイトルが元ネタと同じ場合は作品集の中で気合い入ってる感じがしますね。
ホーミングカードは「ポケットに通うカード」ではなく「フライングクイーン」的なやつです。
この作品の改案は大量に発表されてるので、どのあたりが捻りなのかがよくわからんでした。

Wrong estimation

相手が指定する枚数を瞬時に取り出す”エスティメーション”に挑戦するが3度失敗してしまう。失敗によってできた4つのパケットのトップをめくると指定された数のカードが4枚揃う。

面白い現象です。
デモンストレーションの時と本番でハンドリングが違うのが気になるぐらいで、仕掛けなしカードでできるしお客さんの言った数字はセリフの中で繰り返し出せるので落ちた感も強そう。
もう少し自然な手つきで出来そうな気はするのでちょっと考え中。

Match in the peruse

相手が自由に組み合わせた3桁の数字と、予め出しておいた財布の中身の金額が一致する。

カード3枚を組み合わせて3桁の数字のを作ってもらいます。
2段の予言になっていて、数字の組み合わせは自由なので不思議度も高いです。
ここまで読んできて終わり方が雑だったりする作品がいくつかありましたが、これは残骸処理っぷりも素敵でした。

Nassembly

私流のエースアセンブリー。

この現象は大量に改案作品があるので動き的に新しさを求めるのは難しいですが、組み方は好きな感じでした。
特にラスト1枚の消失を確実に見せれるあたりとその後の移動させ方も好み。

というわけで1巻から20作品読み通しました。
2巻はCard on the box、Wrong estimationがお気に入りです。

ちょっといじっただけやんみたいなのもありましたが、参考になる部分とかも結構あったのでなんだかんだ面白く読みました。
なんとなくみんなが思ってるこれのここをこうすればいいのになーみたいなのを吐き出した感じの本で、ここをこうすればの部分は人によって好みがありますし、元の作品も試行錯誤の上にできてるので色々考えた結果元に戻るみたいなことになりそうなのもいくつかあります。
特にエンドクリーンでない作品の処理の部分は気になりました。
そうなりたくないから元ネタではそれをしてなかったのではっていうのもあって、もうちょい現象後についての記述があると有難いです。
特にメジャーなプロットの場合はみんなそれぞれ自分のやり方があるので、ここが気に入らないからこれはダメってなっちゃってもったいない気がします。
考え方的には好み合いそうな雰囲気があって、トリックごとに変わる解説写真のデックも好きなのが多かったので、次回作も楽しみです。
Kindle Unlimitedじゃなくても買います!

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